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震源地はすぐそば…熊本・益城町出身 永野竜太郎は初勝利へ2位で週末へ

熊本県内で発生した大地震の影響が心配される中、三重県で開催中の国内男子ツアー「東建ホームメイトカップ」2日目。6アンダーの首位タイから出た永野竜太郎は4バーディ、5ボギーの「72」(パー71)で通算5アンダー2位に後退したが、待望の初勝利に向け首位のキム・キョンテ(韓国)に2打差に踏みとどまった。

今大会に出場していた熊本在住の選手は4人。その中でも、最初の揺れから一夜明けた15日(金)の朝、会場で多くの関係者からもっとも心配されていたのは永野だった。現在は熊本市内在住だが、中学卒業まで、震源に近く被害の大きかった益城町で生まれ育った。小さい頃の練習場は、同町にある祖父が経営する牧場の一画を改造した土地だった。

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昨晩は宿舎でテレビを見ていた際に被害を知った。「すぐに連絡が取れて、家族も無事でした。家も大丈夫で、安心しましたけど…」。映像を目にしても現実味がない。故郷にいる多くの人々から、この日のプレーに向け「いつも通りやっておいで」と声をかけられたが、“平常心”とはまた違う心境だった。「ヘンなゴルフはできないなと思っていたら、(前半2番から)3連続バーディがきた」という。

2011年3月11日。東日本大震災の瞬間は、タイで合宿中だった。あれから5年。「熊本で、ほんとにピンポイントで出身のところなので…。陥没している道路はいつも通っているところ。普段と違いすぎる。小中学生のとき、ゴルフの練習をサボって行った山もある。(熊本は)一番落ち着く場所」と“当事者”になったことに信じられない気持ちもある。

「ただ、僕の友達は元気というか、落ち込んではいなかった。自分が落ち込んでいられる場合じゃない。自分が少しでもいい成績を出すことで、(関係者の)気持ちがいろんな方向に行ってくれればいいと思う」。初勝利をかけた戦い。残りは36ホールだ。(三重県桑名市/桂川洋一)

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