待望の第1子も無事に誕生。気持ちも新たに臨む高山忠洋

今週開催の国内男子ツアー「関西オープン」で、高山忠洋が“父親”としてのツアー初戦を迎える。2週前の「サン・クロレラ クラシック」は妻・梢（こずえ）さんの出産立会いのために欠場。ロンドンオリンピックの開会式が催されていた7月28日の17時12分、待望の第1子、夏実（なつみ）ちゃんが無事に誕生した。

当初の予定日は29日とあり、高山は梢さんが入院している熱海ではなく、28日には住居を置く名古屋にいた。梢さんの陣痛が始まったのが同日午前5時。夏実ちゃんが生まれたのは、連絡を受けた高山が17時過ぎに病室に駆け込んで、間もなくだった。

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「まず、慌てましたね。戸惑いというか、いろいろな気持ちが入り混じっていた。嬉しい気持ちはあったけど、梢がどうなのか心配、というのが最初でした」。慌しい中で心を落ち着かせる間もなく、ドラマや映画のワンシーンのような感動の対面、とはいかなかったようだが・・・。

先週はオープンウィークとあり、「子供と過ごす時間があったし、気分転換というか、リフレッシュになった」と、家族との時間をゆっくりと過ごせた。その中でも暇をみては、熱海でランニングやトレーニングに励んでいたという。「自分でスイッチを入れたわけではないけど、自然と気合も入ってきた。勝手に父親っぽくなっているのかな」。

昨シーズンの賞金ランク2位も、今シーズンは9試合を終えて同72位と低迷が続いている。その一因に、オフシーズンから出場を続けている海外ツアーの転戦がある。「今年は休みがないまま、全英までひたすら走ってきた。調整の難しさを感じています」。その過密日程も峠を過ぎ、あとは国内ツアーに専念するのみ。「次へのジャンプのために反動をつけていると思って、自分を信じて前に行きたい」。父親の顔で、巻き返しに向けて再出発を誓った。（大阪府堺市／塚田達也）