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国内男子ツアーに新風!遼、勇太らに、新たなライバルが出現/2010年国内男子ツアーレビュー

石川遼池田勇太などの若手選手が国内男子ツアーを牽引し、ゴルフ界を大いに盛り上げた2009年。迎えた2010年の賞金争いは、40歳を迎えたベテランの藤田寛之が、7月の「サン・クロレラクラシック」時点で既に通算5900万円を獲得し、シーズン序盤からトップに君臨し続けた。

しかし、石川も開幕直後3戦目の「中日クラウンズ」で世界最少スコア「58」をマークし、記録的な偉業を成し遂げて優勝を飾るなど、着々と賞金を積み重ねる。中盤の「フジサンケイクラシック」で今季2勝目を挙げ、今シーズン初めてトップの座を奪取。その間、谷口徹兼本貴司小山内護らのベテラン勢、池田や薗田峻輔らの若手が、各週の主役を奪い合うという展開が続いた。

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ここで、2年連続賞金王がかかる石川の前に新たなライバルが立ちはだかる。ツアー参戦3年目となる韓国人のキム・キョンテだ。5月の「ダイヤモンドカップ」で今季初勝利を挙げると、「アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップパナソニックオープン」で石川を捕えるまで、トップ10フィニッシュを7回と、持ち前の安定したゴルフで追い詰めていった。賞金王争いはここから、シーズン前半戦をリードしてきた藤田、後半から猛烈な巻き返しを見せる池田を含めた4人へと絞られた。誰かが1勝を挙げれば、翌週は誰かが取り返すという、熾烈極まりない争いが繰り広げられた。

最終戦まで持ち越された賞金王争いだが、キョンテが韓国人としては初めて、また外国人としても23年ぶりとなる国内ツアー賞金王に輝いた。平均ストローク、パーオン率、パーキープ率など、多くの主要部門でトップをマーク。他の選手の追随を許さぬ堂々たる数字でタイトルを獲得し、2010年の幕を閉じた。

その裏でも数々のドラマがあった。「キヤノンオープン」での横田真一の優勝は、1997年の「全日空オープン」以来、実に13年と19日ぶり。一時はシードを失うという苦境を乗り越えての勝利は、ゴルフファンに大きな感動を呼んだことは記憶に新しい。また、「2010アジアアマチュア選手権」で優勝した18歳の松山英樹(東北福祉大)が、日本人アマチュアとしては初の「マスターズ」出場権を獲得したことも話題に。「日本オープン」では最終日まで優勝争いに加わるなど、ツアーの舞台でもポテンシャルの高さを存分に見せつけた。来季もベテラン勢に加え、若手新鋭の可能性にも目が離せない。

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