苦手意識は解消? 石川遼が「上塗り」した宍戸のイメージ
◇国内メジャー第2戦◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 事前(4日)◇宍戸ヒルズCC西コース(茨城)◇予選ラウンド7397yd(パー70)、決勝ラウンド7430yd(パー71)
どちらかと言えば苦手だったコースも、今年は少し自信を持って臨むことができる。1年前は、首位に並んで72ホールを終えた岩田寛にプレーオフで敗れた。それでも石川遼は「多少いいイメージに上塗りされた」と振り返る。
それまで10回の出場で、最高位は14年前に記録した15位。予選落ちは5回と半数を占め、2011年大会の第1ラウンドではプロワーストの「83」をたたいた。13年の第1ラウンドでは「80」を喫した。石川がプロ転向後に2回の80台を出したのは今大会だけだ。
そんな宍戸で初めて演じた優勝争いは、これまでにない新しいイメージを植え付けた。「去年を終えて『こんなゴルフもできるんだ』って思えた。今年にかけて、持ち球や弾道のイメージはほぼ変わっていない。1年経って同じコースでプレーしても、悪い方に変わっている感じはしなかった」と、かつての苦手意識は解消しつつある。
通算13アンダーで終えた昨年大会は、初めて4日間アンダーパー(69、69、70、63)を並べた。最終日の「63」は、13年にマークした大会自己ベスト「65」を2打更新するものだった。コース攻略のポイントに挙げるフェアウェイキープ率こそ4日間で44.643%(全体44位)と決して高くはなかったが、「ピンポジションうんぬんよりも、4日間続けてティショットをここに打ちたい」というプランを最後までやり遂げられた実感があった。
それでも「年間を通して、僕の中ではティショットが難しいホールが多いコース」という印象は変わらず、スコアメークの起点となる1打目は最も警戒を深める部分。「去年のように、ひるむことなくアグレッシブに振り抜いていきたい」と、雪辱戦に向けて力を込めた。(茨城県笠間市/塚田達也)