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100点パットを呼んだ直前の“がっつき” 石川遼は20勝目も通過点に

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日(10日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)◇曇り(観衆8549人)

バーディで優勝が決まる18番(パー5)。フェアウェイからの2打目をピン左手前8mに乗せると大歓声が沸き起こったが、石川遼は内心ヒヤヒヤだった。

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「そうとう緊張もあって、かっこよく言えば“厚め”に当たったんですけど、恥ずかしながら、ちょっとダフったというか…」。ミスショット気味の第2打は、佐藤賢和キャディの「ゴー!」の声に乗せられるようにピン手前に着弾。2パットで沈めてガッツポーズで歓声に応えたが、「最後は確信をもってボールを見送ったわけじゃないし。そこは、まだまだかな」と笑った。

ここまでツアー通算19勝を重ねても、優勝争いのプレッシャーに慣れることはない。1打差2位から出た最終日は、最後の最後まで緊張感との戦いだった。前半で4ストローク伸ばして単独首位で後半に入ったが、バックナインは惜しいバーディパットが続いてリズムが作れず11番、13番(パー3)のボギーで後退。16番でもひと筋のズレでチャンスを逃し、トップの谷原秀人との1打差が縮められずに17番を迎えた。

最終日の難度1位だった打ち下ろしのパー3。「パーで行けたら、18番のバーディで追いつける」。難関ホールをパーで切り抜けるつもりが、ティショットは5m前後のチャンスについた。バーディパットを打つ前に目に入ったリーダーボードでは、谷原が18番のボギーで自分と並んで通算10アンダーになっていた。

「はじめて“がっついた”」と時間をかけてラインを読み、下りのパットをジャストタッチで打つはずだった。「ずっと良いパットを打っていたし、入るんじゃないかって思いもあった。自信がない時のほうが、ああいうアグレッシブなパットにはならない」と気持ちが入って1.2mオーバー。「チャンスが一転して、絶対に外せないパットになった」とプレッシャーのかかるパーパットを何とか入れ、再び気持ちを落ち着けた。

18番(パー5)で残した8mのイーグルパットも、17番のバーディパットと同じ、富士山を背にするグリーン手前側から下りのラインだった。「もっと緊張している状況で、17番のバーディパットがあったので、これも速いだろうなって。18番はもっと緊張している状況で、やさしくソフトに打てた」と、今度はジャストタッチでカップを30cmオーバー。本当は30㎝ショートさせるつもりで打ったが、「あの極限で打ったなかでは100点のパット」。ウィニングパットを決めて息をついた。

2010、12、22年に続く大会最多4勝目で、ツアー通算20勝に到達した。「20勝という数字にそこまで強い思いはないけど、このフィールドで一番スコアが良かったことは素直にうれしい」と、何勝を重ねても“ゴルフがうまくなりたい”気持ちは変わらない。「17番もあんなタッチで打つつもりはなかったし。そういった状況で自分が左右されたんだなって、“あー、まだまだだな”って」。33歳、通算20勝、まだここから伸びる余地はいくらでもある。(静岡県御殿場市/谷口愛純)

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