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直ドラ、スティンガーにスライス 石川遼は風変わりな練習後に「64」

◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 最終日(14日)◇ザ・ノースカントリーGC(北海道)◇7096yd(パー71)◇晴れ

最終日の朝のドライビングレンジで、石川遼はまず1Wから打ち始めた。その後にウェッジ、アイアンを挟んで、再びウッド系に入ったが、内容が“普通”ではなかった。

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ティアップせずに打つ“直ドラ”を3発。中にはボールの頭を叩く、絵に描いたようなトップもあった。3Wは低弾道の“スティンガー”を繰り返す。ミドルアイアンを握ったら、持ち球と真逆、インテンショナルのスライスを打ったりもした。

その後の本番は「64」。通算2アンダー51位でイン5組目の“裏街道”から、10番で6mを決め、11番は1Wからウェッジで2mにつけて連続バーディ発進。後半3番(パー5)はフェアウェイバンカーから253ydを3UTで1mにつけるイーグルを奪い、最終組を上回る約150人のギャラリーを喜ばせた。

「最後にいい数字(スコア)が出たのはうれしい。スイング(の調子)は4日間変わっていないけど、それ以外の部分は良かったということなので」

スタート前練習は、当日の結果を求めるというより、今後を見据えたものだ。数年かけて変えたスイングの“形”は「ほぼできてきた」という。2週前の「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ」での通算19勝目はその証明といえるだろう。

今後はスイングを、いかに結果につなげるか。「例えば“直ドラ”は、身につけてきたスイングで“目とボールの距離感”を確認するため。一番距離があって、一番難しいショットですからね」。スティンガーもスイング軌道の確認作業。インテンショナルのスライスは、安定したドローボールを求めて2020年に始めたスイング改造から3年間、ほとんど打たなかった球だが、絶対に身につけねばならない。

「ほぼ満足できてきたスイングと、実戦とのすり合わせですかね。もう次のステージに入ってきたと思っています」

最終順位を通算9アンダー28位まで押し上げて気分がいいが、そんなロースコアをより必然的に出せるように。国内ツアーは8月8日開幕の「横浜ミナト チャンピオンシップ」(神奈川/横浜CC)まで3週間のオフに入る。7月19、20日の2日間競技「北陸オープン」(富山/呉羽CC日本海コース)に出場後、後半戦でより戦える態勢を整えていく。(北海道千歳市/加藤裕一)

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