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フェアウェイ幅20ydでも“100%” 稲森佑貴は「64」で成長の証

◇国内メジャー第2戦◇日本プロゴルフ選手権大会 3日目(6日)◇富士カントリー可児C志野C(岐阜)◇7201yd(パー72)◇曇り(観衆4013人)

1つ伸ばして迎えた前半3番、稲森佑貴の残り131ydの2打目はカップに消えていた。「(打ち上げで)見えなかったんですけど、行ったら入ってました。バックスピンで入ったみたい」。本人もびっくりのイーグルはムービングでのベストスコアの原動力になった。

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各ホールで約20ydの幅に絞られている今大会のフェアウェイ。全選手の平均キープ率が54.615%だった3日目に、100%とらえてしまうのが“曲がらない男”たる所以だ。「狭いところはありますけど、ルートさえ分かれば。抜け道というか、狙いどころが1ホール、1ホール分かりやすいので」とサラリと言うゴルフもまた“異次元”と言っていい。

イーグル以外にバーディは6つ。「64」で25位から通算12アンダーの4位に順位を上げた。「(前半は)リーダーボードを見ていなくて。自分のベストを尽くせればと考えていた。後半にボードを見たら上の方にいたので、結構良い感じのゴルフができているなと」。初日に54位だったことを考えれば、急浮上に違いない。

男子レギュラーツアー初開催となった富士カントリー可児クラブ。稲森は今シーズン開幕前のオフ、渡辺研太トレーナーの地元である岐阜県での合宿中に一度当地を訪れた。さらに10年前には試合でのプレー経験もある。

まだ18歳だった2013年から下部ツアー「富士カントリー可児クラブチャレンジカップ」に2年続けて出場。「めっちゃ打たされた記憶があります。ひたすら長いな…と思っていました。経験が浅くて、あの頃は(地元)鹿児島や九州のコースしか知らなかった」と言うが、14年大会は10位で終え、その後のレギュラーツアー昇格に繋げた。

当時はキャンピングカーで全国を転戦していた時期。「道の駅に停めて、泊まっていた」。それから10年、ことし2月には第1子が誕生しパパになった。「結構(なんご=赤ちゃん言葉 を)話すようになりました。かわいい以外に言葉が見つからない」。伸び盛りの20代前半の選手たちに負けてはいられない。(岐阜県可児市/桂川洋一)

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