今季はLIVゴルフ中心。日本ツアー初参戦となるスコット・ビンセント

◇国内男子◇マイナビABCチャンピオンシップ 3日目（4日）◇ABCGC（兵庫）◇7217yd（パー72）◇晴れ時々曇り（観衆1502人）

日本ツアー3勝のスコット・ビンセント（ジンバブエ）は今年、超高額賞金で知られるLIVゴルフで13試合に出場した。獲得賞金は461万8917ドル、日本円で約6億8800万円…。ビンセントは2019年から参戦した日本ツアーで積み重ねた生涯獲得賞金1億7981万2974円の4倍近くを、たった1年で稼いだ。LIVの年間ポイントランキングも22位となり、来年の出場権も手中にした。

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そして、今週が今季初の日本ツアー出場だ。この日は蝉川泰果と同組で、蝉川と同じパワーフェードを駆使し、前半4番と6番のパー5で立て続けにイーグルを奪取。バックナインでスコアを落としてパープレー「72」に終わり、通算7アンダーの24位で最終日を迎える。「調子はいいけど、スイングで小さなミスが少しずつあって」と伸ばしきれなかった一日を振り返ったが、長女を抱きかかえながら語る表情は明るい。

22年「ミズノオープン」優勝により、来季までの日本のシードを持っている。「僕は日本が好きだし、もう少し日本でプレーしたいと思っている。ただ、プライオリティ（優先順位）となると、やはりLIV。ゴルファーとしての僕の希望は世界のベストプレーヤーと戦うことだし、それをかなえてくれるフィールドだからね」

今後は2週後の「ダンロップフェニックス」にも出場するが、来季の日本ツアー出場スケジュールは未定。ビンセントのプレーについて回った妻ケルシーさんは第2子を妊娠中で、来年2月に出産予定という。「ゴルフも、家族の存在も自分を成長させてくれる」。プライベートでもゴルフでも、幸せいっぱいだ。（兵庫県加東市／加藤裕一）