日本オープンゴルフ選手権競技 スコア
2023年 日本オープンゴルフ選手権競技
期間:10/12〜10/15 場所:茨木カンツリー倶楽部西コース(大阪)
ナショナルオープン連勝へ好発進 久常涼が見せた欧州仕込みのフェードボール
◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 初日(12日)◇茨木カンツリー倶楽部 西コース(大阪)◇7315yd(パー70)
9月の「カズーオープンdeフランス」で日本勢3人目の欧州ツアー優勝を飾ったばかりの久常涼は石川遼、中島啓太との同組で多くのギャラリーを引き連れた。
<< 下に続く >>
「たぶん、僕のギャラリーさんではない。啓太くんと石川遼さんを見に来ていると思うので」と笑いながら、しっかりプレッシャーも感じていた様子。「僕のクセというか、緊張で早くなってしまっているんだろうなって」。18ホールを通して気持ちいいほど“即断即決”だったショットもパットも、実は望んでいたものではなかったという。
初々しさをのぞかせる21歳だが、プレーには欧州で培ってきたスキルがはっきりと表れる。「(海外に行って)変わりましたね」というティショットの球筋。日本ツアーで戦っていた時に飛距離を稼いでいた高さも出るドローボールは、この日ほぼ“封印”。低めのフェードを多用し、深いラフにつかまるリスクマネジメントを徹底した。
「それ(フェード)がだいぶ打てるようになってきた。今週、狭くてプレッシャーがかかっているので、フェアウェイに置きたい気持ちが球に表れているんだと思います」。ハードなラフは異国の地を転戦して慣れたもの。主戦場よりもフェアウェイがタイトに映る茨木カンツリー倶楽部のセッティングにも対応する引き出しが、いまの久常にはある。
2連続ボギー先行直後の2連続バーディで流れに乗り、上がり5ホールで3バーディ。2アンダー「68」にまとめて2打差6位につけた。「いや、もう満足してます。上出来ですね」と声も弾む。前年は初出場で予選落ちを喫した舞台。「出るからには優勝したい。それがメジャーの今週であれば、なお良いので」。フランスに続く日本のナショナルオープン制覇へ好スタートを切った。(大阪府茨木市/亀山泰宏)