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シード獲得の日本ツアーに関心も…コ・グンテクを悩ます兵役問題

◇日韓亜男子共催◇シンハンドンヘオープン 10日(最終日)◇クラブ72CC・オーシャンコース(韓国)◇7204yd(パー72)

首位タイから出たコ・グンテク(韓国)が、通算19アンダーで首位に並んだパチャラ・コンワットマイ(タイ)にプレーオフで競り勝った。今季の韓国ツアー最多となるシーズン3勝目。同ツアーの賞金ランキングは2位からトップに浮上した。

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コは韓国・済州島出身の23歳。ナショナルチームの経験もあり、2020年から同ツアーをプレーして4年目となる。「プロ入りして3年間はまったく優勝がなかったんです。失敗ばかりでしたし、正直、優勝は無理だと思っていました。最初の1勝までがすごく大変でしたが、その1勝がいい経験となって力がついたように思えます」と今季を振り返る。

18番(パー5)で行われたプレーオフ1ホール目、コンワットマイが池に入れたあとにしぶとくパーを拾っても、コは全く動じずバーディパットをねじ込んだ。その勝負強さが、彼のいまの実力を証明していると言えるだろう。

日・韓・亜共催試合のため、韓国ツアーの5年シードのほかに、日本ツアーとアジアンツアーの2年シードが付与される。夢は広がる一方で、コを悩ませるのが兵役のタイミングだ。「実は、きょう優勝するまでは軍隊への入隊を考えていました。先週、(入隊を)申し込んでいて、いまはキャンセルも考えています。ただ、まだ具体的な計画はないので…。日本に行けるかも分からないですし、どこのツアーに出るかもまだ決まってないです」と打ち明けた。

韓国人選手にとって兵役は悩ましい問題。まさに脂の乗った時期に約2年間ゴルフから離れることになり、タイミングのジャッジが非常に難しい。韓国には「兵役法」というものがあり、原則18歳以上の男性は、満28歳までに18カ月から21カ月間、軍隊に入らなければならない(スポーツ分野で功績のある者、韓国の国際的地位を高めることに貢献したアーティストは満30歳まで延期できる)。日本ツアーでお馴染みのソン・ヨンハンハン・ジュンゴンらも兵役につき、その後日本ツアーに復帰した。

コは日本ツアーにメンバー登録をすればすぐにでも試合に出られるが、状況は複雑。それでも日本ツアーは気になっているそうで、「日本のゴルフ環境はすごく良くて、先輩たちからもゴルフの向上に役立つと聞いています。韓国の若手も日本のツアーにすごく興味を持っています」と話す。

日本ゴルフツアー機構(JGTO)は、翌年以降のシード権をもつ韓国人選手が兵役についた際の出場規定を定めていないが、これまでは復帰後にシード権が持ち越されたケースが多い。コがもし日本ツアーのメンバー登録後に兵役についたとしても、復帰後1年間は日本ツアーで戦える可能性が高いだろう。

将来はPGAツアーという選択肢も考えているという。“23歳のいま”の選択が、最良の判断になることを願いたい。(韓国・仁川/服部謙二郎)

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