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安森一貴「本当に苦しかった」 18番の痛恨ボギーでプレーオフに1打届かず

◇国内男子◇~全英への道~ミズノオープン 最終日(28日)◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山)◇7461yd(パー72)◇曇り(観衆2275人)

ここまでの3日間、穏やかな表情を保ってきた安森一貴の笑顔が、さすがにこわばった。初日から単独首位を守って迎えた最終日最終組でのプレーは、スタートから苦しいゴルフが続いた。

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朝イチのティショットから左に曲がり、バンカーのフチに止まってボギー発進。2番(パー5)は同組の金谷拓実中島啓太が2打目をグリーン近くまで運んだのに対し、3打目勝負で3mにつけたがカップ手前で切れてパー。早々に首位に並ばれると、4番、6番(パー5)とパーオンに失敗してボギーをたたき、3打差を追う立場に変わった。

「本当に苦しかった」と耐えながら、ようやく息を吹き返したのは8番(パー3)。1.5mにつけてバーディを奪うと、9番も左ラフから5mに乗せてバーディパットをねじ込み「本来の調子に戻った」と首位タイに返り咲いた。

一時は平田憲聖に首位を譲りながらも、16番(パー3)は1mにつけるスーパーショットで再び追いつき、18番(パー5)を残して平田と首位に並ぶ通算17アンダー。初優勝に手がかかる位置で迎えた最終ホールで、再び試練が待っていた。

ティショットは左の池に向かって飛んでいき、「入ったと思った」と表情が凍りついたが、ボールは池に沿う石に跳ねてフェアウェイに戻ってきた。2打目地点でボールを見つけて安どの息を吐いたが、2打目をラフに入れて悔しそうにクラブを振る。ラフからの3打目はグリーンのマウンドに当たって寄らず、バーディパットは15m。「ウィニングパットに近い感じだと思って打った。絶対にショートだけはしないように」と強気で打ったファーストパットは2mオーバーし、返しも外れて3オン3パットのボギー。体を折って、カップ横を抜けたボールを見送った。

5バーディ、5ボギー「72」で、プレーオフに1打届かない通算16アンダー3位フィニッシュ。「残念です」と悔しさをにじませ激動の4日間を終えた。

初優勝には届かなかったが、有資格者を除く上位4人に与えられる7月の海外メジャー「全英オープン」(ロイヤルリバプール・イングランド)の出場権を獲得。「全英でリベンジしたいという気持ちも、もちろんある。しっかり調整してベストコンディションで行きたい」と、穏やかな笑顔に悔しさを隠してコースを後にした。(岡山県笠岡市/谷口愛純)

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