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入場無料で初日来場者は2.55倍 中西直人「めちゃめちゃ励みに」

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 初日(10日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)

来場者を無料で受け入れた第50回記念大会は初日、前年の約2.55倍、4170人のギャラリーが集まった。期待に応えたのはツアーの元気印。折り返しの18番(パー5)、中西直人がグリーンサイドからロフト62度のウェッジで放った3打目はカップに吸い込まれ、イーグルで歓声を独り占めした。

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賞金シード選手として2シーズン目の今季は20試合に出場し、予選落ちが8大会連続を含めて14回と絶不調。1Wショットの不振が深刻で、「打った球が(自分の)目線にない」と言うほどボールの行方が分からなくなった。

「このままじゃダメだ」。復調のきっかけをつかもうと必死になった秋。「ZOZOチャンピオンシップ」、「日本オープン」と出場資格がなく、オフになった10月にスイングを計測し、細かく見直した。データによると、インサイドアウトの度合いも、ハンドファーストも強すぎ。フェースも開いていて、「右にしか飛ばないようになっていた」。スクエアに近づけるため、「超ハンドレート」気味のインパクトを意識し、大幅に改善した。

実はチップインを生んだチッピングも、2週前にインターロッキングからベースボールグリップに変更したばかりだった。「フェースに乗る、乗る(笑)」と自画自賛。「いろんな勉強をしました。長所も弱点も。だから、良い2022年だなと思います」。どんなに苦しんでも前を向いてそう言える。

明るいキャラクター、派手なパフォーマンスで人気を博し、一定数のファンを毎週引き連れる。今週も2日前にレッスン会で小学生を爆笑させてきた。「(前週までも)自分のできる準備を100%こなして、あの(悪い)スコアだった。それでもずっとギャラリーの方はついてくださった。みんなのおかげで今がある」。主催者の計らいによる来場者増はもちろん、「めちゃめちゃ励みになります」と喜ばしい。「これだけ大幅なスイング改造をしてギャラリーの方がいなかったら寂しいじゃないですか! 全てにおいて感謝しかないです。プロゴルファーにとっては試合が発表会。(きょうは)良い発表ができた」

今季の自己ベスト「64」による6アンダーの単独首位発進。満点に近いラウンドの唯一の心残りが、イーグル直後のハーフターンで、口にしたコーヒーをウェアにこぼしてしまったこと。「でもこれのおかげで(後半は)落ち着けました。ゆっくり歩こうと。“コーヒーの功名”です」。うーん、どこまでもポジティブ。(静岡県御殿場市/桂川洋一)

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2022年 三井住友VISA太平洋マスターズ



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