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「プロのすごさに感嘆していた」 石川遼が振り返るデビュー戦

◇国内男子◇マイナビABCチャンピオンシップ 事前(2日)◇ABC GC(兵庫)◇7217yd(パー72)

「覚えてます。今の蝉川くんほどゴルフが全然完成されていなくて、とにかくプロのすごさに感嘆していた」―。今週、プロデビューを果たす蝉川泰果と予選同組で回る石川遼が、自身のデビュー戦をしみじみと振り返る。

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2007年、初めて出場したプロトーナメント「マンシングウェアKSBカップ」でアマチュア優勝を果たして一躍スターダムにのし上がった石川は、出場する大会で常に大きな注目の的となった。08年「東建ホームメイトカップ」でプロデビューし、同年はルーキーながら数多のトップ選手とともにプレーした。「幸運なことに良い組に入れてもらえることが多かったので、上位のプロはひとりひとり違うすごさを持って戦っていると感じた」と、当時の学びを思い返す。

「ボギーを打たないイメージ。自分の方がいい当たりを打って飛んでいるのに、上がってみたら自分がボギーでそのプロはパー。ティショットもセカンドもミスをしているのに、パーで終わっているプロがたくさんいた」。デビュー当時の記憶は今でも色あせることはない。

今年でプロ15年目。ルーキーを迎え入れる立場になった。「完成されている。どんなコースでも“制圧してやる”という意気込みを感じる。(日本オープンでも)崩れず勝ったメンタルの強さもあるし、なかなかできることじゃない」と蝉川の印象を語る。

推薦出場などスポットで試合に出るアマチュアとは異なり、プロは年間を通して戦い続けるだけの体力も必要となる。「アマチュアの時は1試合ごとにフレッシュな気持ちで挑めていたけど、プロになるとルーティンになる。プロとして1年間ツアーに出続ける彼を注目したいし、楽しみ」と大型ルーキーに期待を寄せる。

この大会には2008年にプロ初優勝を遂げた思い出もある。「他の人のゴルフを見るのはすごく好きなので、それはそれですごい楽しみ」と同組でのプレーを心待ちにしながらも、「負けないという気持ちでやる」と力を込める。

「ここからが彼(蝉川)のゴルフ人生の新たな“ショー”なので、そこで一緒に争いたい」。プロの先輩としての意地を見せる。(兵庫県加東市/内山孝志朗)

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