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アゲンスト303ydを3Wで1オンイーグル アマ蝉川泰果「刻む頭はなかった」

◇国内男子◇日本オープンゴルフ選手権競技 3日目(22日)◇三甲GCジャパンコース(兵庫)◇7178yd(パー70)

蝉川泰果(東北福祉大4年)が、「日本オープン」では1927年の第1回大会で赤星六郎が成し遂げて以来95年ぶりのアマチュア制覇に“王手”をかけた。

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1イーグル7バーディ、2ボギーの「63」をマーク。「この難しいセッティングの中で7アンダーというスコアをたたき出せて、自分でもよくできたかな」。自身が初日に出した「64」を上回り、アマによる大会最少ストローク(記録が残る1985年以降)で通算13アンダーまで伸ばし、後続に6打差で最終日を迎える。

首位タイスタートから2つ伸ばして迎えた9番がハイライトだった。池越えのグリーンに向かって大きく打ち下ろすパー4は、この日ティイングエリアが前に出されて303yd設定。「ギャラリーもいっぱい見に来てくれていた。刻む頭はなかったですね」。実測でピンまで273yd、フロントエッジは259ydで越える計算。3Wをしっかり振り抜き、アゲンストの風を切り裂くストレートボールで右8mをとらえてみせた。

イーグルパットをねじ込んで抜け出した後半もアクセルは踏みっぱなし。「最終組の比嘉さん、金谷さんがどういったスコアで上がってくるか見当がつかなかった。もっともっとリードした方が、明日のゆとりもできる。“メチャクチャ伸ばしたろう”という気持ちで回っていました」。さらに3バーディを追加して差を広げた。

大学進学時、「おこがましいけど、2年でツアー優勝できたら」と青写真を描いたが、プロに混じると予選通過もままならず、悔しさを糧に腕を磨いてきた。「今年の目標はQTのトップ通過」と定めてから、9月「パナソニックオープン」で一気に道が開けた。「このスコアに満足せず、逆に明日8アンダー出すくらい、もっともっと伸ばしていくようなゴルフを意識して勝ち切りたい」。歴史的な快挙まで、あと18ホールだ。(兵庫県三木市/亀山泰宏)

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