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待ってろ“ZOZO”! 河本力が史上3人目のルーキーシーズン複数回優勝

◇国内男子◇バンテリン東海クラシック 最終日(2日)◇三好CC西コース (愛知)◇7300yd(パー71)

鼓動のペースが上がったのが、はっきり分かった。きっとワールドクラスと言えるイーグルを奪った後、河本力の緊張感はピークに達した。後半15番(パー5)、右ラフから池越えの第2打は残り214yd。6Iで“吹かせて”右からの風に乗せたボールはピンそば2mについた。フックラインを沈め、桂川有人から奪った2打のリード。それは突如、重圧になった。

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4打ビハインドだったスタート時を思えば、上がり3ホールを残して逆転し2打差は「想定外」。動揺を制御できず、16番(パー3)からティショットを乱して2連続ボギーをたたいて差は再びなくなった。土壇場でもう一度、取り戻した挑戦者の気持ち。最終18番、右ラフから残り134yd、ロフト54度のウェッジでの2打目はピン奥5m、桂川よりわずか5cm内側につき、先に打ったライバルのラインも参考にしてバーディパットを流し込んだ。

喜びと家族への感謝で泣きはらした8月「Sansan KBCオーガスタ」以来の2勝目に涙はなかった。終わってみれば「69」で通算13アンダー、4日間60台を並べたが、「まだ実感が湧かなくて。本当に優勝したのかなと。最終ホールをバーディで勝てたのが気持ちよかったというか、苦しかった」という言葉が逆転劇の興奮を物語った。

2013年の松山英樹、20-21年シーズンの金谷拓実に次いで、史上3人目の年間複数回優勝を上げたルーキーになった(詳細な記録の残る1985年以降)。自ら「武器にも、凶器にもなる」と言う飛距離を、体を強くすることで確固たる長所にしようと必死に鍛えたオフ。汗を流しながらシーズンの目標を「ZOZOチャンピオンシップに出ること」に定めてきた。

唯一の日本開催のPGAツアー競技は次週「For The Players By The Players」(群馬・THE RAYSUM)終了時の賞金ランキング上位8人が出場権を獲得する。トップの比嘉一貴は6月「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビル杯」優勝ですでに資格を保持しており、5位の稲森佑貴は新リーグ「LIV招待」参戦により出場を認められないため、ボーダーラインは10位。河本は17位だった順位を6位に上げ、フィールドに滑り込んだ。

「キャリアの目標、最終到達点はPGAツアー、海外メジャー。(ZOZOで)これまで歴代優勝されたのはタイガー・ウッズパトリック・カントレー、松山さんと錚々(そうそう)たる面々。もちろん優勝は狙いたいが、自分のレベルを知りたい」。跳ね返されるかもしれないと分かっていても、ぶつかりたい次の壁。目一杯の期待で胸を高鳴らせた。(愛知県みよし市/桂川洋一)

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