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大会初日に隔離明け 久常涼はスペイン→岡山→名古屋の大移動

◇国内男子◇中日クラウンズ 初日(28日)◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557yd(パー70)

若さあふれる19歳も、さすがに苦笑いを浮かべる。「全然、疲れてます。しんどいです」。前週スペインで開催されたDPワールドツアー(欧州ツアー)「ISPS HANDA選手権 in スペイン」に出場した久常涼が帰国したのは24日(日)の夜。陰性証明を提出することで解除される3日の隔離期間が明けたのは大会初日だった。

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隔離先だった地元岡山を午前5時に出発。約3時間半後にはコースに到着していたから、午前11時40分のスタートには余裕もあった。ただ、隔離中は自宅の“鳥かご”で軽く打てた程度。パターとアプローチを1時間ずつしてからショット練習とみっちり体を動かした。1番から2連続バーディ発進するなど「69」で1アンダー38位。まずまずのスタートに「ちょっとずつ感覚は戻りつつある」と胸をなで下ろした。

昨季下部ツアーを席巻してシーズン途中からレギュラーツアーへ昇格を果たしたため、この大会は初出場。事前チェックはひと足早くコース入りできたキャディに任せる形となり、コンパクトな和合では自慢の1Wも「40%くらい」の力感で振っているという。それでも、「隔離期間中は、ずっと過去の大会の映像を見てました。(2016年キム・)キョンテさんと片岡大育さんの優勝争いとか、『ガツガツ攻めていけるコースじゃないよなあ』なんて思いながら。水曜日のゴルフネットワークの練習ラウンド生中継も見たり。楽しかったですよ」

スペインで予選落ちに終わったことも、早期の海外進出を目指す上で貴重な経験だったと捉える。「スペインに行っただけで、これだけ注目してもらえるので…」と冗談めかしつつ、「飛距離で豪快に攻めるタイプじゃなくて、球の高さとかを操ったり、テクニックがうまい選手と回らせてもらった。厳しいピン位置のときは、ボールフライト(高さ)をコントロールする技術が必要。肌で感じて、吸収できたことが今週も生きています」。わずかな期間でも、たくましくなって帰ってきた。(愛知県東郷町/亀山泰宏)

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