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「悔しい」1打差 木下稜介は賞金ランキング2位から動けず

◇国内男子◇ダンロップフェニックス 最終日(21日)◇フェニックスCC(宮崎)◇7042yd(パー71)

「すごいスライス」というラインの読み。それが違っていたことは打ち出しで分かった。入れればプレーオフに持ち込める最終18番(パー5)のイーグルパット。木下稜介は「思っていたよりも前に行くスピードがあった」と、カップの左を通り過ぎるボールを静かに見つめた。

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今季3勝目、逆転賞金王へ向けて単独首位からスタートした。前半4番(パー5)でイーグルを先行。残り272ydの第2打をピンそば2mにつけ、パットを沈めてガッツポーズを作った。盤石と思われた逃げ切り態勢が崩れたのはバックナイン。後続に1打リードで迎えた10番で第1打を左の林に曲げてボギー。さらに12番は「課題の右ピンで(2打目を)左に引っかけて」ボギー。2つ前の組を回るチャン・キム片岡尚之に主導権を渡した。

4日間60台を並べる「67」にも、1打差2位の結果に「悔しいです」と言葉を絞り出した。「まだまだだな、と12番ですごく思った」と唇をかむ。シーズン終盤戦に入り、ショットの状態が本調子に届かない。そのなかで「ショットが悪いなりにスコアをつくるのが今週、自分なりにわかった」とゲームを壊さない術の“コツ”を前向きに捉えるしかなかった。

シーズンは次週「カシオワールドオープン」(優勝賞金3000万円)、翌週「日本シリーズJTカップ」(同4000万円)を残すのみ。今大会を制したキムが賞金ランキングで4位からトップに上がり、1183万円以上の差を後続につけた。木下は「優勝しないと賞金王は獲れない。残り2試合、勝たないとチャンスがないという気持ち」と表情を引き締める。

そして大会前にトップだった金谷拓実は通算5アンダーの31位で、ランキングは3位に後退した。「良いプレーができなかったんですけど、朝早くからギャラリーの方が来られて一週間楽しんでプレーできた。しっかり練習して残り2試合で優勝したい。(残り試合で)1つと言わず、2つとも優勝できるように」と前を向いた。

星野陸也は最終日「65」をマークしたが、3打差の5位に終わり、ランク3位から4位に後退。「久々に納得いくゴルフができたのでこの調子を活かしたい」と手応えも感じて次週に向かう。(宮崎県宮崎市/桂川洋一)

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