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「最終的には金谷が来る」5年ぶりV導いた谷原秀人の勝負勘

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日(14日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)

迎えた最終18番(パー5)、谷原秀人はバーディパットを決めることしか考えていなかった。1打差を追う金谷拓実もバーディチャンス。「絶対に金谷が入れてくると思っていた。僕が入れないと、プレーオフになる。プレーオフになったら負ける」。上って下る、6mのスライスライン。「30~40㎝は切れる」との読み通りに打ち出し、カップに消える前に拳を握った。「久々にシビれました。このシビれる感覚を味わいたくてやっている。盛り上げてくれたギャラリーの皆さんのおかげです。本当にうれしい」と5年ぶりの優勝をかみしめた。

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道のりは過酷だった。朝の荷物整理中にギックリ腰のような痛みに襲われた。「下手をすればクラブを振れないかもしれない」。移動の車中も電気治療を施し、痛み止めを服用。一抹の不安を抱えながら出だし3ホールで2バーディを先行させた。同組の幡地隆寛がいきなり2連続バーディ発進で競ってきても、「最終的に来るのは金谷だと思っていた」。百戦錬磨の勝負勘が告げていた。

後半11番で3パットボギー。13番も3パットでスコアを落とし、14番はフェアウェイからのセカンドを左手前の池に落として金谷に並ばれた。「金谷が追い上げたんじゃなく、(逆に)僕が追いついた」と自嘲気味に振り返る展開でも、勝負どころは逃さない。ティイングエリアを前に出し、1オン可能となった15番、左手前のガードバンカーから1.5mに絡めた。「これを外した時点で今日(の勝ち)はない」というバーディパットを決めきったことが、18番の鮮やかなフィニッシュにつながった。

2018、19年と欧州ツアーに挑戦。日本復帰後は「もう勝てないんじゃないか…」という葛藤を抱えながら、ベストのスイングを模索する日々に没頭した。光明が差したのは2週前のホスト大会直前。「20代くらいのときのスイングのイメージ。感覚的には昔みたいにスライスを打つイメージで、なぜか真っすぐ飛ぶ。自分自身も振りやすい」。同週から5位、7位と上位争いを演じ、8年前に勝った御殿場で頂点に立った。

16日に43歳の誕生日を迎えるベテラン。「早くコロナ禍が終わってほしい。ホントに海外に行きたいんですよ」。勝った充実感はあっても、立ち止まるつもりなんてさらさらない。海外ツアー挑戦の思いは、いまも胸の中で燃えている。(静岡県御殿場市/亀山泰宏)

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2021年 三井住友VISA太平洋マスターズ



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