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QTランク533位からの逆襲 ツアー2勝・薗田峻輔の長い道のり

◇国内男子◇マイナビABCチャンピオンシップ 初日(4日)◇ABC GC(兵庫)◇7217yd(パー72)

リーダーボードの一番上を陣取ったのは2016年「ダンロップ・スリクソン福島オープン」の初日以来、実に5年ぶりとなった。ツアー2勝の薗田峻輔は8年守ったシードを18年末に喪失。下部ツアー暮らしの毎日に差し込む光を探そうと必死だ。

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2021年の身分は「QTランク533位」。10月に栃木・ホウライカントリー倶楽部会場でトップ通過したのは最終予選会の“2つ手前”のセカンドQTだった。AbemaTVツアーでもタイトルはなく、レギュラーツアーには「自力ではない」と自らを断じる主催者による推薦出場ばかり。「いつも(重圧が)ひとつ“乗っかっている”状態」と、ここ数年のレギュラーツアーの初日は慎重さのあまりスコアが伸びなかっただけに、7バーディ「65」のスタートに手ごたえがあった。

ショットの不振によって足を踏み入れた迷路からの脱出を期す。感覚重視のスタイルから、スイングを科学的に計測することでヒントも得ようとしてきた。大スランプの時期にはフィーリングと数値が「真逆」を示すこともあった。復活への道のりはまだ遠くても、ここ最近は「悪い感覚が底上げされている」という自覚がある。

この日のノーボギーラウンドも危なげがなかったわけではなく、出だし1番は第1打を右に曲げてから2mのパーパットをねじ込んだ。8番では4mを沈めてピンチを回避。後半12番(パー3)は前のホールに続いて、グリーンサイドからチップインバーディを決めた。「(ピンに当たって)ガチャン!ではなく、タッチ、距離感を出せて入った」ことが、感覚と結果のマッチを示す大きな意味がある。

「まだ初日」と先は長いことを強調した。そのうえで、「ふわっと、なんか調子がイイ、というわけではないから大きく崩れることもない。少しずつ結果を出せて自信につながっているのは事実」と言った。期待を胸に押し込んで残り54ホールとひたすらに向き合う。(兵庫県加東市/桂川洋一)

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