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2オーバーでも魅せ場は2回! 宮崎のファンを沸かせた!!

「ダンロップフェニックストーナメント」初日。アマチュアとしてこの大会に初めて招待出場する石川遼は、9時45分に10番ホールからスタート。ドライバーを握った1番のティショットは左サイドの松の木に当たり、芝生のないベアグラウンドに止まった。フェアウェイ左右にはフェニックスカントリークラブ特有の松林が広がり、ひとたび林に打ち込むと脱出することも困難な状況となる。

幸い10番は奥まで入らず、ミドルアイアンのフェースをかぶせ気味に低い弾道でグリーン右サイドのカラーまで運んだ。続く11番パー3のティショットもグリーンの左サイドに行き、12番でもドライバーショットは左サイドのラフに打ち込んだがパーをセーブした。

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13番はフェアウェイが途中から左に90度曲がったドッグレッグ。石川の飛距離なら1オンも可能なホールだが、ティショットは狙い通りに打ち出したものの、グリーン右サイドのバンカーに捕まってしまった。距離が短く比較的スコアを伸ばしやすいホールだが、バーディは奪えなかった。

続く14番は初めてドライバーショットでフェアウェイをキープ。15番もファアウェイを捕らえたが、2打目でグリーンを捕らえられなかった。アプローチも寄せきれずボギーが先行してしまった。悪い流れは続くもので、16番ではパッティングのタッチが合わず連続ボギー。その悪い流れを止めたのは17番、前半の魅せ場が訪れる。

17番パー3のティショットはグリーン左サイドの深いラフに。前方には松の枝がせり出し、ピン方向に狙うための選択肢は2つ。木の上を狙うか、下を通して斜面をクッション代わりに使いボールの勢いを抑えるか。「クッションを使う方法はあまりイメージが沸かなかったのでロブショットを選びました。普段からフルスイングでボールを止める練習はしているので…」

ウェッジのフェースを開いて高く舞い上がったボールはピンの1メートル手前でぴたりと止まり、ギャラリーからため息まじりの大歓声が上がった。このショットを目の前で見ていた同じ組でラウンドする丸山大輔も思わず苦笑い。「ショートゲームのセンスはすばらしいね」と舌を巻いた。

後半は4番パー5でティショットを右ラフに打ち込んだ石川。2打目は木の右から強引にフックをかけにいったが、シャンク気味にすっぽ抜け、右隣の9番ホールの方へ打ち込んでしまった。このホールでボギーを叩き3オーバーに後退。その後はチャンスも作れず我慢のゴルフが続いたが、最後にもう一度ファンを魅了した。

最終9番はティショットでフェアウェイをキープしたが、2打目はグリーン手前のカラーへ。グリーンが右に傾斜しているため、カップの左サイドを狙ったアプローチは、線を引いたようにカップに近づくと最後は横から滑るようにカップに吸い込まれた。この光景を見届けていた石川は一瞬、間があった後、サンバイザーを右手で取ると派手なアクションでギャラリーの大声援に応えた。

初日のラウンドは2オーバー59位タイと少し不本意な結果となった。スコアには納得していないが「ボギーが3つで収まってよかったです。明日は今日のようなゴルフでは予選通過ができないので、イーブンパーを目標に頑張ります」。パットのタッチを合わせられれば、予選通過はできそうだ。

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