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抗議活動長引く香港での試合が延期 川村昌弘は母国で久々優勝争い

◇国内男子◇カシオワールドオープン 3日目(30日)◇Kochi黒潮カントリークラブ(高知)◇7335yd(パー72)

少人数の旅で忘れかけていた感覚が久々によみがえった。主戦場の欧州ツアーで自分はいつも“外国人”扱い。ロープの外がギャラリーで埋まることなどめったにない。それが今季4試合目の国内ツアーで、ムービングデーに石川遼と同組になった。川村昌弘は喧騒のなかで6バーディ、1ボギーの「67」。通算10アンダーの7位で最終日を迎える。

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石川とプレーをともにしたのは2014年「平和PGM選手権」以来、約5年ぶりだった。今週は欧州ツアー「香港オープン」が政府への抗議活動を懸念して延期になり、急きょ出場を決めた。12月のオフを見据えた年内の自身最終戦で、多くのギャラリーを引き連れ「向こう(海外ツアー)では“無名のなかの無名”なんで。いつもは両親としゃべれるくらい。でもきょうはどこにいるのかも分からなかった」と笑った。

前半7番(パー5)までは、全ホールでどちらかがバーディを獲る展開だった。海外に比べて速い日本のグリーンを警戒していたが、「自分にとって(例年より)重めなのはラッキー」だという。最終18番(パー5)、3mのパットを沈めて石川と同じスコアでホールアウト。

「18番は“てんやわんや”で。1Wが“大ファウル”で右のラフ。ボールが浮いていてラッキーと思ったら、“ど天プラ”。3Wが傷ついたのが、めちゃくちゃショック…。でもそこから(3打目で)チャンスについた。読みにくいラインでしたけど、最後は神頼みというかキャディさん(坂井恵さん)に読んでもらった。そのまま打ったら(カップの)ど真ん中から入りました」。独特の表現を並べて振り返り、上位キープを喜んだ。

「やっぱり華がありますね。自分にないものを持っている。球も飛ぶし、アイアンも切れる」と石川について話した。「“ヒール役”とまでは自分では言わないですけど、そっちに徹していました」と冗談めかすが、来シーズンも国内ではファンに姿を見せることがなかなかできない。最後の18ホールもインパクトを残してまた旅に出たい。(高知県芸西村/桂川洋一)

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