2019年「全米OP」はペブルビーチ 米国男子ツアー日程
2019年 AT&Tペブルビーチプロアマ
期間:02/07〜02/10 場所:ペブルビーチGL ほか(カリフォルニア州)
前哨戦とは違う? 今年の「全米オープン」はペブルビーチで
2019/02/09 10:15
◇米国男子◇AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ◇ペブルビーチGL(6816yd/パー72)、スパイグラスヒルGC(6953yd/パー72)、モントレーペニンシュラCC(6958yd/パー71=すべてカリフォルニア州)
サンフランシスコから南へ約190km、風光明媚なペブルビーチGLでは1937年からPGAツアーが行われている。今年6月には2010年以来9年ぶりに男子メジャー「全米オープン」を開催。場内には早くも大会グッズが販売されている(とはいえ、2週前のファーマーズインシュランスオープンでも2021年にトリーパインズGCがホストする全米オープンの商品が並んでいたけれど…)。今週は“前哨戦”としても注目だが、選手たちの思惑は様々だ。
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前週の「ウェイストマネジメントフェニックスオープン」で最終日に優勝争いを演じたブランデン・グレース(南アフリカ)は今年、2年続けてペブルビーチに姿を見せた。「ここは特別でずっと来たいと思っていた。去年が初めてだったけれど、今年もね。全米オープンの会場でもあるし」
初出場のトミー・フリートウッド(イングランド)は「長い間PGAツアーでプレーしてきた、たくさんの選手たちが出場する。彼らはコースをよく知っているし、気持ちよくプレーできる」と話し、現状ライバルたちとは経験に差があることを自覚。「僕は今回が初めてだから、6月に向けてどんなに小さなことでも得るものがあれば、より前向きになれるはず」と収穫を探すつもりでいる。
海外勢がやや前のめりなのに対し、ペブルビーチに慣れ親しんだ選手たちは冷静だった。「フェアウェイの違いにすぐに気づく。今大会はここ何年かと比べてもラフが短いけれど、フェアウェイのラインの取り方は、僕らが持っているヤーデージブックとは別物みたい」というのはジョーダン・スピース。今大会は2年前の歴代王者として出場している。「もう(全米オープンを)見越した準備を始めているみたいだね。フェアウェイは全米オープン仕様だろう。これだけ(今は)軟らかければボールが転がらないから広く使えるけどね。6月はもっと硬く、速くなると思う」
そして同大会で4勝、今年もキャリアグランドスラムをかけて「全米オープン」に臨むフィル・ミケルソンは、メジャーへの“下見”については「まったく考えていない」ときっぱり言った。「別の試合であり、別のコースが相手だから、打つショットも違う。見ること以外に準備できることがあるかは分からない」
ミケルソンは1998年の同大会で初優勝。当時は悪天候の影響で最終ラウンドのみ8月に行われた(54ホール短縮競技/36ホールまでは2月に開催)ことを挙げ、「グリーンはすごく硬く、速かった。まったく違うコースだった」と季節の違いをポイントに挙げる。
モントレー地方はこの日から冷たい雨が降り、日中の気温が10℃を切る時間帯もある。一方で6月は20℃前後に。平均降水量は2月の約100㎜に対し、6月は平均5㎜程度と差がある。「だから6月に向けてプレーをしても得るものは多くないと思う。でもフェアウェイの形状の設定は(今週と)同じ感じになるのかな。見ておくにはいいだろう」とレフティは穏やかだった。(カリフォルニア州ペブルビーチ/桂川洋一)
■ ペブルビーチGLでの「全米オープン」優勝者
2010年/グレーム・マクドウェル(北アイルランド)/通算イーブンパー
2000年/タイガー・ウッズ/12アンダー
1992年/トム・カイト/3アンダー
1982年/トム・ワトソン/6アンダー
1972年/ジャック・ニクラス/2オーバー
桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw