ルーク・ドナルドが首位に返り咲き最終日へ 岩田寛は姿消す
2016年 RBCヘリテージ
期間:04/14〜04/17 場所:ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)
ジェイソン・デイは大失速「79」 世界1位はそれでも気遣いを忘れない
「RBCヘリテージ」3日目、世界ランク1位のジェイソン・デイ(オーストラリア)が2バーディ、8ボギー1ダブルボギーの「79」(パー71)と大きく崩れた。首位タイから39位も順位を落として40位タイへと沈んだ。
デイに何が起こったのか?「3番でティショットが木に当たって右に80ydも跳ねて池に入った。そこから、ツキもなかったし、頭も集中しきれない感じだった。とてもハードな戦いだった。こういうこともたまには起きるよ」。前日、前週の「マスターズ」で疲弊したことを口にしていたデイだったが、この日はそれ以上の言い訳は並べなかった。
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むしろ、同伴競技者を気遣った。この日、デイと最終組を一緒に回ったのはツアー未勝利のケビン・チャッペルだ。デイは「ケビンの邪魔をしたくなかった。今年、彼は2度も2位になっているし、どれだけこの試合に勝ちたがっているか知っている」と2サムで一緒に回ったパートナーを思いやった。
「自分の悪いプレーが、彼にも影響したのではないかと思う。彼の邪魔にならないように、精一杯スコアを出そうと努力をしたが、不幸にも79になった」。世界ランク1位の男は、前半を「35」としながら後半「40」と崩れて13位に後退したランク72位の29歳に恐縮した。
この話を聞いて思い出すのは、かつて帝王ジャック・ニクラスが残した言葉だ。
「ひどいプレーをすればするほど、精神的、感情的にはさらなる努力が必要となる。ゴルフにおいて最も偉大であり、かつ最も難しいことは、ひどいプレーをうまくこなすということだ」
ゴルフはミスとの共存を求められるスポーツ。そのミスとのつき合い方も、さすが世界ランク1位とうならされた。(サウスカロライナ州ヒルトンヘッドアイランド/今岡涼太)
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka