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ゴルフ練習後に週5レッスンを3年間 笹生優花が語学に堪能な理由

◇米国女子◇ウォルマート NW アーカンソー選手権 最終日(25日)◇ピナクルCC(アーカンソー州)◇6438yd(パー71)

無駄のない言葉を選んで、インタビューには簡潔に答える。笹生優花は寡黙な選手なのかと思っていたら、カメラが撮影をやめた瞬間「あー、何が言いたいのか忘れちゃった!」と無邪気に笑った。コミュニケーションで苦労した経験があるからこそ、言葉の選択には慎重になる。

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昨年「全米女子オープン」で優勝して注目を集め、今週は優勝争いに絡んで現地メディアやLPGAからも取材された。英語と日本語でインタビューに応じる姿に、LPGAの広報担当者も感心しきりだった。

日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれ、幼少期はフィリピンで過ごした。このため、英語はもともと堪能と思われがちだが、実はそうではない。ジュニア時代に出た海外の試合で言葉の壁にぶつかった。世界各国から集まった選手は英語が話せるのに、自分だけが正確に考えを伝えられない。「いつか米国でゴルフがしたい。それなら英語は絶対に必要」と、早朝からのゴルフの練習が終わった後の夕方3時間、週5日間の英語レッスンを3年間続けて身に着けた。

全米女子オープン優勝時も英語でのインタビューをそつなくこなした。語学力が手伝って、ツアーの中で友人も多い。他国の選手と仲良くなるために挨拶程度ならば、ほかにも2、3カ国語は話せる。大会中も同組で回ったリン・シユ(中国)や、アタヤ・ティティクル(タイ)と楽しそうに話す姿が印象的だった。

ただ、父・正和さんに言わせれば「本当は人見知り」。誰かとすれ違うたびに色々な言葉で挨拶を交わし、プロアマで年上のアマチュアと会話を弾ませる姿からは遠く離れた印象に写る。本当は内気な性格だからこそ、コミュニケーションにはひと一倍気を使い、インタビューでは、一呼吸おいて考えてから言葉を伝えるようになった。

メジャーチャンピオンという大きな肩書きに誇りを持ちつつ、「自分はまだ、そんなんじゃないんです」と話す21歳は、自分の居場所を作るために一生懸命戦っている。米ツアーフル参戦は今季が初シーズン。8カ月ぶりに優勝争いも経験し、久々の緊張感も味わった。優勝こそ逃したが、「この経験は無駄にはならない。いつかは未来につながっていく」。憧れて踏み込んだ米国での一日一日が糧になっている。(アーカンソー州ロジャース/谷口愛純)

谷口愛純(たにぐちあずみ) プロフィール

1992年生まれ。社会部記者、雑誌の営業その他諸々を経てGDOに入社。ゴルフは下手すぎて2017年に諦める。趣味は御朱印集めと髪色を変えること、頭皮を想って最近は控えてます。

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