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西山ゆかり初優勝に湧く疑問 キャディの力とは?

前週の「meijiカップ」でプロ転向7年目にしてツアー初優勝を飾った西山ゆかり。師匠である芹澤信雄が初めてキャディバッグを担ぎ、その週につかんだ初優勝は確かに劇的だったが、こんな疑問を持った人もいるのではないだろうか。キャディの力って、そんなにすごいの?――周囲のリアクションを集めてみた。

前提として、芹澤はプロキャディではなく“プロ選手であり西山の師匠である”という点が、ツアーに帯同するプロキャディたちとは異なっている。

イ・ボミ(韓国)のキャディを務める清水重憲氏は「我々(キャディ)の仕事の意義を少しは理解してもらえるかなという意味では良かったけど、ポッと来て勝たれたことには悔しさもある」。

菊地絵理香のキャディ宮崎晃一氏は「キャディってそんなに簡単じゃないよなっていう思いはあるけど、選手に与える安心感は違ったのだと思う。キャディをしていて、クラブ選択や風の読み、ライン読みで助けられるのは18ホール中1回か2回。それ以外はそういう気持ちの部分が大きいと思う」と話した。

梅原敦キャディは「(芹澤が)選手だからといって、コースマネジメントや声を掛けるタイミングとか、キャディとしての分野で負けたくないという気持ちはある。だから、複雑な思いだった」と、プロキャディとしての矜持を語った。

一方で「誰がやっても同じですよ」というのは、佐々木裕史キャディ。補足すると、現在の国内女子ツアーで特定の専属キャディを抱えて年間戦う選手は多くない。試合ごとにキャディを変え、時にはハウスキャディを使いながらシーズンをこなしていく。「そんな状態では選手のことも理解できないし、サポートするのも難しい」。今回の件と少し論点はずれるが、選手とキャディの信頼関係を構築できない限り誰がやっても結果は同じ、というのがその主旨だ。

改めて、西山本人に聞いてみた。自身の優勝を振り返って、自分の力と芹澤の力の割合はどれくらいだったのか?――「100%、師匠ですね」。

もちろん謙そんも含まれているだろうし、「NEC軽井沢72」初日を終えて、首位と3打差の5アンダー3位発進を決めた西山自身のポテンシャルもある。

キャディとしての芹澤と、師匠としての芹澤の区別はできないと言うけれど、「師匠の存在が大きかった」という言葉を字義通りに捉えれば、優秀なキャディだからというよりも、師匠がそばに居てくれた…という安心感が、より強く西山の背中を押したのだろう。

昨年から西山のバッグを担ぎ、今週再び西山の隣に戻った門田実キャディはどう思うのか。

一つ変化があった。これまでは「グリーンまではキャディの仕事。グリーン上は選手の仕事」という持論から、パッティングのラインを読むことはなかったが、今週から西山の要望をくんで一緒にラインを見るようにしている。効果は未知数だが、「会話できるのは大事」と、西山にとっては一つの安心感につながっているという。

「これをきっかけに、どんどん稼ぐようになってくれれば万々歳です」という門田キャディ。西山の2勝目が持つ意味は、本人の想像以上に大きいはずだ。(長野県軽井沢町/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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