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新・飛ばし屋伝説! 渡邉彩香が遭遇した珍事とは

国内女子ツアーでは、年々若手選手の台頭が著しい。2014年の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」で6アンダーの2位タイに食い込んだ20歳の渡邉彩香は、特に豪快な飛距離を武器としており、今季の飛躍に期待が大きい選手の1人だ。

172センチの恵まれた体躯から繰り出すドライバーショットは280ヤードを越えることも。初のフル参戦となった昨季は賞金ランキング46位に入りシード権を掴んだ。

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その渡邉に最終日、飛ばし屋ならではの珍事が起こった。

7番パー5でティショットを左に曲げた渡邉が、2打目地点に向かうとボールとは少し違う場所でギャラリーがざわめいていた。「ボールを拾ったやつがいたのよ」。沖縄の方言で親切なギャラリーが教えてくれた。

その場所は左に隣接する6番ティグラウンドのすぐ横で、普通ならボールが飛んでくるとは考えにくい場所だった。いくらトーナメント運営側が「いかなる場合でも飛んできたボールには一切手を触れないでください」とアナウンスしていたとはいえ、選手と違ってギャラリーは毎週観戦にくるわけではない。ギャラリーにとっては、草むらに落ちているボールだからもらっておくか…ぐらいの感覚になってしまうのかもしれない。

幸い、他のギャラリーが「これっ!拾ったらだめでしょ」と注意を促したため、拾ったギャラリーは1、2歩移動したところでポイっと投げ捨てたという。もしも、ボールを拾うところを誰も見ていず、拾った人がそのまま持ち帰っていたら…。ルール上は、ロストボールと判断されて、1打罰を科せられた上で選手はティグラウンドに戻り3打目を打つことになっていた。

ひとまず、何が起こったのか目を丸くして周囲の話を聞いていた渡邉は、競技委員を呼び、「局外者によるボール位置の変更」という扱いで、今回は最初に落ちたと思われる場所に無罰でドロップ処理をすることになった。

この話には続きもある。一連のトラブル処理を行って、第2打を打とうとした渡邉の遠く背後で、後続組がティショットを打ち始めたのだ。渡邉のいる場所が、まさかティショットで行ったとは思わなかったのだ。参考までに、後続組のショットは渡邉の2打目地点よりも40ヤード以上後ろに着弾した。

数年前なら福嶋晃子が規格外の飛ばし屋として存在していたが、渡邉もこれで1つ飛ばし屋伝説のページを増やし「ポスト福嶋」の称号へと前進した。(沖縄県南城市/本橋英治)

関連リンク

2014年 ダイキンオーキッドレディス



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