10年前にプロ初優勝 石川遼は調子を上げて思い出の大会へ
2018年 マイナビABCチャンピオンシップ
期間:10/25〜10/28 場所:ABCゴルフ倶楽部(兵庫)
大会名物の超高速グリーン 猛暑や台風で仕上がりは?
2018/10/24 19:15
国内男子◇マイナビABC選手権 事前情報(24日)◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7217yd(パー72)
今大会の名物といえば、海外メジャーに匹敵するとされる13から14フィートを示す超高速グリーンだ。今夏は記録的な猛暑、相次ぐ台風などの異常気象に見舞われたが、仕上がりはどうなっただろうか?
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「数字的には届かせることができた」と話すのは、グリーンキーパーを担当して4年目の櫻本(さくらもと)和也さん。開幕前日時点のグリーンスピードは13.5フィート、硬さを示すコンパクションも24を示し、例年と遜色のない数字だった。
しかし「数字的には」と前置きしたのには理由がある。櫻本さんは「グリーン面の芝の密度が薄く、例年と比べて同じクオリティは届いていない」と表情を曇らせた。芝の密度が薄い状態で、グリーンのスピードを上げるとどんな変化が起きるのか。「芝が寝やすいのでボールが滑りやすく、ラインの読み方が(例年と)変わることがあるかもしれない」と説明した。
「7月頭から8月いっぱいまでの暑さに続いて、9月からは雨ばかり。1カ月で雨が降らない日は1日しかなかった」と悪戦苦闘の日々が続いた。グリーンの仕上がりを左右する分岐点について例年は「“ここがポイント”という日が年に1、2回ある」というが、「今年はそのポイントがたくさんあった。どこかで間違えるとグリーンの質が下降する。思うようにできなかった部分はあります」
それでも、選手からは櫻本さんが危惧するような声は聞こえてこない。石川遼は「(悪天候の)被害を感じさせないメンテナンスで、本当に綺麗な状態に仕上げてもらった」と高評価。ディフェンディングチャンピオンの小鯛竜也も「グリーンはいい状態」と口をそろえた。
櫻本さんは「雨が降らなければ、(最終日は)14フィートを超えると思います」と話し、手塩にかけたグリーン上での熱戦を思い描いた。(兵庫県加東市/塚田達也)
塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。