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シード落ちの危機 49歳・藤田寛之の秋

◇国内男子◇トップ杯東海クラシック 3日目(29日)◇三好カントリー倶楽部 西コース(愛知)◇7330yd(パー72)

“中年の星”が光り輝いたのは6年前。藤田寛之は2012年、43歳にして日本ツアーの賞金王になった。14年には賞金ランク2位。ただ、その年の9月「ダイヤモンドカップ」を最後にタイトルから遠ざかっている。初優勝を遂げた1997年から守り続けてきたシード権はいま、その維持が危うい。

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藤田は直近3季の賞金ランキングを31位、29位、34位として賞金シードを保持し続けてきたが、今季はここまで5月「関西オープン」での20位が最高位で、同ランク91位と振るわない。14年に年間3勝を挙げたことで獲得した4年間の複数年シードも、今季がその最終年にあたる。

「ここ2、3年ずっと良くない」と状態を説明する。得意のショートゲームの実力を発揮する前段階、ショットへの悩みが尽きない。フェードヒッターの藤田は数年前から、右に曲がるミスが目に付くようになったという。「カットボールを自分なりにかなり修正してきた。でもそれが、本来の自分の動きではないのかもしれない。試合を重ねるごとにフックに変わってきて、ズルズル来ている」。

年を重ね、指や肩に痛みを感じる。疲れも取れにくくなった。道具の進化にも対応しなくては戦えない。試行錯誤を重ねるうちに「本来、フェードの人は左に打ち出すのは怖くないのに、左を嫌がるスイングになってしまった」と、根本が揺らぎ始めた。

「自分のゴルフに余裕が持てないとうか、あまりに半信半疑。5アンダーで回っても、上がってから気づくような感じ」と苦笑いする。「東海クラシック」の初日、後半1番、2番(パー5)でバーディを獲った。「連続バーディだよ…! いつぶりだろう…なんて思いながら」。実際は8月末の「RIZAP KBCオーガスタ」最終ラウンド以来。好スコアであっても実感が伴わない。

来年6月に50歳になる。日本プロゴルフ協会からはシニアツアー入りの案内が届いた。「シードも気にはなりますけど、それはしょうがない。ずっとやってきたらダメな時はダメ。シニアツアーも待っている」

間髪入れず「でも…」と続けた。「宮本がレギュラーにいる間は、自分もいたい」。芹澤信雄に師事する同門の弟分・宮本勝昌の存在が励みになる。「宮本が50になったら、自分は53。それまではレギュラーにいたい。一つの目安。だからシードは1年でも長く欲しい。なんとか自分のゴルフを良くしたい」。

支えは今も師匠・芹澤、その人だ。今夏に股関節の手術を受けたことでシニアツアーから離脱しているが「それをいいことに、しつこく見てもらっている」と藤田。「今は何もわからない感じ。だから、とりあえず芹澤さんを捕まえてます。怒られるまでね。50(歳)にもなるのに、まだそんなこと言ってる(笑)」。わずかでも光がある限り、手を伸ばさずにはいられない。(愛知県みよし市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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