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勝って嘆く藤田寛之 40代の活躍に「悲しい現実――」

「アジアパシフィックオープン ダイヤモンドカップ」で今季3勝目を挙げた藤田寛之は、今シーズン開幕前から抱えている左肩の怪我の影響で、今大会前に痛み止めの注射を打ったばかり。「怪我もあるし、自分のゴルフも下降気味。それで、この結果がついてきているのが驚きです」と、優勝者を迎える会見場の椅子に腰を下ろしても、なにか場違いな空気を感じていた。

2012年の賞金王は今、45歳。よく言えば、ツアーに新参する若手選手に胸を貸し、壁として立ちはだかるのが使命でもある。しかし、今シーズンの複数回優勝は藤田ただ1人(3勝)で、40代の選手による優勝も、手嶋多一宮本勝昌の1勝ずつを加えて全14大会中5回だけだ。その勝率は35.7%に達している。

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「275ヤードしか飛ばせないこのおじさんが、年間3勝しているゴルフツアー。こんなに40代が勝っているツアーは世界中どこにもない。悲しい現実かもしれないですね――」

藤田は若手の実力に失望しているわけではない。その力を発揮する機会が少ないことを懸念している。もっとトーナメントをプレーしてほしい。日本でプレーしているだけでは、結果を残すためにどれだけのレベルが必要なのか分からない。世界を知れば、目指す目標も高くなる。藤田自身も、海外メジャーで打ちのめされるたびに、それを肥やしとして過酷な練習にいっそう打ち込んできた男なのだ。

「秋には久しぶりにバッバ・ワトソンとか、アダム・スコットジョーダン・スピースたちがやってくる。それを、“飛ぶ”とか“すげー”とか言っているようじゃダメ。松山(英樹)は強気発言みたいに聞こえるかもしれないけど、ああいうレベルで物事を考えないと世界では通用しない」

アジアンツアーとの共同主管で行われた今大会、もしも一番上に藤田の名前がなかったとしたなら、上から5番目までは外国勢の名前が並ぶ。これでいいのか、日本ツアーの若者たち。勝者・藤田の真摯な言葉が、彼らの胸に届くことを祈るばかりだ。(茨城県坂東市/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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2014年 アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ ダイヤモンドカップゴルフ



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