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片山晋呉にリベンジだ!満身創痍の星野英正

国内男子メジャーの今季第3戦「日本オープンゴルフ選手権競技」2日目。星野英正はホールアウトするなり、トレーナーのもとへと駆け寄った。ブレスレットの下にテーピングを施した左手首をおさえながら、クラブハウスへと向かう。開幕前の火曜日、練習場の逆目の芝にクラブを打ち込んだ際に、激痛が走ったという。

前週には左足の親指に捻られているような痛みを覚えた。地面を噛む機能性を重視して5本指ソックスを愛用するが、それがフィットしていないわけではないらしい。プレー中も、しびれが止まらないが、原因はどうもはっきりしていない。

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そんな満身創痍で迎えたこのメジャーで、2日間を「70-69」といずれもアンダーパーでまとめ、通算3アンダーの9位タイで決勝進出。茨城ゴルフ倶楽部 東コースでのプレー経験が乏しく、「なかなか頭の中にイメージが出てこないから『ここで良いのかなあ』なんて感じでやってるよ」とこぼすが、濃い色のサングラスを外しながら「ウマいね」とニヒルに口角を上げて自画自賛した。

2008年「日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills」を最後に勝利に見放され、その5年シードも今季が最終年。しかし2週前の「コカ・コーラ東海クラシック」でプレーオフ敗退の2位タイとなり、再び存在感を光らせた。

5年ぶりの勝利こそならなかったものの、敗れた相手がオフの合宿をともにする片山晋呉とあって、充実感もあった。「あんな集中力、オーラを出す晋呉さんは見たことがなかった」。さらに嬉しかったのは、その後の周囲の反応。「晋呉さんから『5年に1回、10年に1回あるかどうかの面白い戦いだった』って言われて。それに自分だけじゃなく、晋呉さんのファンからも『すごく楽しかった』って」

「(国内)男子ツアーは人気がなくなっているかもしれない。けれど、ああいう争いをして盛り上げたいと思う」。若手の海外流出は日本のゴルフ界にとっても望ましく、阻むべきものではない。だが、レベルの高い技術が駆使された、息をのむような鍔迫り合いは、たとえ、そこにスーパースターがいなくてもファンの心をつかむはずだ。

片山はこの日3位タイに後退したが、やはり優勝候補の筆頭であることには変わりない。星野は自らの状態を顧みて「日本オープンで倍返し?う~ん、そんな大きいこと言えない」と、ため息交じりに話した。ただ「決勝ラウンドは2サムだしね。フフフ」とも。どこまでもニヒルな笑みが頼もしかった。(茨城県つくばみらい市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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2013年 日本オープンゴルフ選手権競技



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