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何色にも染まらない 黒ずくめの若武者

18番グリーンに上がる際には手前でピタリと両足をそろえ、丁寧にお辞儀する。その姿は、優勝争いの主役になっても同じだった。「みなさん、おつかれさまでした」。謙虚な言葉で始まった優勝スピーチには、大ギャラリーから思わず笑いがこぼれた。「アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン」を終盤の逆転で制した20歳の川村昌弘は、そんな律儀な若者だ。

母・那緒美さんは息子をこう評す。「ゴルフをしていない時は本当に普通の子。“ゆるキャラ”です」。趣味は読書と音楽鑑賞。一番の気分転換やリラックスの方法は眠ること。夏場に負傷していた際、友人と遊びに行ったのはスーパー銭湯だった。童顔で、穏やかな口調は、多くのトップアスリートとは一線を画すような印象を周囲に与えている。

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ゴルフを始めたのは5歳の時。父・昌之さんの“接待ゴルフ”の練習について行ったのをきっかけに、夢中になった。

まだ子供がプレーする環境が整備されていなかった小学生時代は、電話やインターネットで、ジュニアを受け入れてくれるゴルフ場を探した。門戸を開いてくれたのは地元、三重県亀山市のパブリックゴルフ場。「川村昌弘といいます。よろしくお願いいします」の声で、大人に交じってラウンドを重ねた。

「すごいナマイキだったと思うんですよ。バーディ獲ってもうれしそうじゃない。ボギーを打ったら、ふてくされる。当時の皆さんに、謝りたい…」。朝から晩までクラブを振り続け、その後トップアマに。福井工大附属福井高時代には、小平智松山英樹らとともに、ナショナルメンバーの一員となった。

しかし川村には、多くのゴルファーとは全く異色のスタイルがある。小さい頃から「スイングを作ろうとしたことがない」。とにかくフィーリングを重んじ、いつも思い描くのは「どうやってボールを操るか」という一点のみ。手首を柔軟に使い、バックスイングが強くクロスに入る変則スイングは独学で身に着けた。もちろん、指摘を受けたことはある。けれど「これで良いスコアが出るのに、なんで直さなきゃいけないのか?」と、突っぱねてきた。

いまは専属のプロコーチがいるが、教わるのはコースマネジメントやツアーでの戦い方といったこと。ビデオカメラで自らスイングを撮影したことは、1度もない。「好きなようにやってきた。教えてもらうことは好きじゃない。頑固だった」。柔和な外見とは裏腹に、内面は鉄のような強い意志があった。

ラッキーカラーは黒。ボールも、黒以外の色で数字や文字が入ったものは使わないというかなりのこだわりぶりだ。どんなに日差しが強い夏場でも、最終日は上下、黒ずくめのコーディネートと決めている。

「何物にも染まらない。黒なんで」とニヤリと笑った。でもすぐに「あの、今考えたんですけど…」と付け加えた。照れ隠しの言葉は、やっぱり聞かなかったことにしよう。(大阪府茨木市/桂川洋一)

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桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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