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恥ずかしかった“メジャー全敗”のニュース 今平周吾の2020年の挑戦

◇国内男子◇ブリヂストンオープン(13日)◇袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース (千葉)◇7119yd(パー71)

4連敗―。これが今平周吾に突き付けられた現実だった。2018年に日本人としては史上3番目の若さで国内ツアー賞金王のタイトルを獲得。期待を持って迎えた今季は、海外メジャー全4試合に出場しながら一度も決勝ラウンドに進めなかった。

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「悔しかった」。落ち込む気持ちに拍車をかけたのが、7月にインターネットで掲載された海外のニュース。「アメリカの記事で、4つのメジャー全部で予選落ちしたのは僕だけという記事を見た。恥ずかしい気持ちになりました」。賞金王となった前年、国内ツアーで予選落ちしたのは2回だけ。ことしは棄権した開幕戦「SMBCシンガポールオープン」以外は全試合で賞金を手にしている。だからこそ、海の向こうとの成績のギャップが際立つ。

6月の米国西海岸。今平は歯がゆい思いを吐露した。「日本のときとスイングしている感覚が違うんです。日本だと体がクルっと回るのが、(海外だと)鈍い感じがする。フェアウェイからもグリーンを簡単に外してしまう。ショットのラインから“出球”で外れている」。得意のショット力を発揮する以前、コンディションの問題が重くのしかかるという。

高校を中退した2009年から2年間、米国のアカデミーで過ごした。「フロリダにいたときは期間が長かったので気にならなかった。でも、そのあと海外に来ると手がすごくむくんで、マメがたくさんできたんです。今、それは治ったんですけど、長時間の飛行機のせいですかね…体の調子が悪い」。欧米への遠征が、ビッグトーナメントが、重なるほど苦悩は募る。

賞金王という看板に恥じない活躍が求められている。はやる気持ちはあるが、今平が一目置かれる存在であることに変わりはない。同じヤマハ契約の先輩、藤田寛之は言う。「まだ(今平が)出てきて何年ですか? 3年くらいでしょう。ここまでやっているだけもたいしたものだと思う。彼は国内で優勝どうこうではなくて、海外で結果を出せるような選手であるべきだ」。10月2日に27歳になったばかり。将来性を買う選手はもちろん多い。

シーズンの初勝利、通算3勝目は台風19号の影響で週末が中止になった大会で手にした。36ホールの短縮競技であっても、上位3人に2週後の日米ツアー共催競技「ZOZOチャンピオンシップ」の出場権は変わらず付与された。優勝者特典で来年7月の「WGCフェデックスセントジュード招待」にも2年続けて参戦できる。そして、世界ランキングポイントも他の多くの日本ツアー大会の優勝者と同じ16ptを獲得。ランクは65位から50位台前半に浮上することが濃厚で、松山英樹に次ぐ日本勢2番手の座を再び盤石にした。

「良い位置にいる。(来年の)マスターズも視野に入れて頑張りたい」。2020年は地元・埼玉で「東京オリンピック」のゴルフも開催される。苦難ばかりの、わずか1シーズンの出来で可能性を判断するのは早すぎる。(千葉市緑区/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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