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「日本一コースメンテが高評価のゴルフ場」グリーンキーパーのたゆまぬ向上心

2019/05/07 11:30

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)のユーザーランキングに基づく「コースメンテナンスが高評価のゴルフ場 最新TOP30(2019年)」で、1位になったのは神奈川県の大箱根カントリークラブ。グリーンキーパーの崎山朋己(さきやま・ともみ)さん(52歳)は「嬉しいですね。優れたコースはたくさんありますので、びっくりしています。コースが目標としていた状態になって、お客さまからもお褒めの言葉をもらうと頑張ってよかったなと思います」と喜びを表現した。

毎年8月には今年で23回目を迎える国内女子ツアー「CAT Ladies」(※大箱根カントリークラブでの開催は22回目)が開催され、真夏に熱戦が繰り広げられる。箱根の外輪山を背景に、仙石原の雄大な敷地にレイアウトされたチャンピオンコースで、どのようなコース管理が行われているのか崎山さんに話を聞いた。

■トーナメントコースの宿命

日々のメンテナンスは1年を通して、毎年夏に開催されるトーナメントを意識して行われる。とくにグリーンは、「いちばんコンディションを落とす時期に最高の状態にしなくてはならない。早めに仕上げて、いざというときに対応できるようにしておく」という最重要ポイントだ。仕上がりの評価は、グリーンにボールが落下した際の音や足裏から感じる弾力性などで判断する。

グリーンは、フェアウェイからスピンを効かせて打てば止まるが、ラフからのショットだと(フライヤーすると)止まらない状態に仕上げる。「いいショットには報酬を与えたいし、ラフにいったら確実に0.5打以上のペナルティがないといけない」。目標は12フィート以上、コンパクションは24(山中式)という明確な数字があり、「20年間の経験で『速さ』はコントロールできるようになった」という。ラフは80ミリから100ミリに合わせる。天気予報などで情報を集めながら調整し、ツアー前週の木曜日に60ミリで刈り止めする。

■通常営業時の作業とメンテナンス

日々の通常作業と細やかなメンテナンスを追うと、一般ゴルファーから高評価を受ける理由が見えてくる。朝礼でその日の業務内容を確認すると、早朝のグリーンの刈込みから1日が始まる。18ホールに練習グリーン(2面)を加えた計20面。4人で手分けしてひとり5面ずつを担当し、3時間かけてきれいに刈る。芝の品種はベントグラスの「A1」というアメリカからの輸入品。他のゴルフ場の評価には惑わされずに、数多くある品種の中から7、8種類くらいを試して、標高700mに位置する大箱根の気候風土に一番適したものを採用している。

2日間連続でプレーする宿泊客もいるため、カップの位置は毎日必ず変える。また、2019年からのゴルフルール改正により、グリーン上でピンを挿したままプレーするゴルファーが増えた。「ボールを拾うときにカップのふちに手の甲が触れることで、傷みやすくなったので、注意して見るようにしている」という。

フェアウェイとラフは野芝で、「フェアウェイはフェアであるべき」との理念から、左右から斜め方向に交差して刈る「ダイヤモンドカット」にこだわっている。「(ティエリアからグリーンまでを往復するように刈る)ゼブラカットだと順目と逆目ができてしまい、落ち所によってランの距離が変わってしまう」と説明する。1日おきに芝刈り機を3台出して4時間かけてカットする。ゼブラカットの倍の時間と手間がかかるという。

バンカーの砂は白くて美しいとされる瀬戸焼きの陶器のかけらを採用し、年に2回補充する。またバンカーエッジのラインにもこだわる。「砂なのか芝なのか、境界線があいまいな状態は良くない」と毎日チェックし、はみ出した芝を細かくカットする。レーキでならす方向も「毎日同じ条件で整えたい」と、管理課の誰が作業をしても同じ見栄えになるように教育している。

■グリーンキーパーの向上心

自宅には父が育てていた盆栽や花がたくさんあったこともあり、子供のころから動植物が好きだった。魚を育てる水槽も5つほどあったという。農業高校を卒業し、「広大な緑をどのように管理をしているのか、まったく知らないからこそ見てみたかった」と株式会社プリンスホテル(当時は国土計画株式会社)に就職した。当初は希望した職種ではなかったが、3年間希望を出し続け21歳の時にコース管理課に異動になった。

30年以上が経ちグリーンキーパーになった今でも、崎山さんの向上心が途絶えることはない。休暇を利用してほかのトーナメントのボランティアに参加するなど、他コースの視察にも積極的に足を運ぶ。

興味の対象は日本にとどまらず、これまでにセントアンドリュース オールドコース、ペブルビーチGLなど、アメリカ、イングランド、スコットランド、ニュージーランド、オーストラリア、東南アジアなど数多くの名門コースを視察した。メンテナンスはもちろんのこと、コストのかけ方や運営体制など、勉強になることがたくさんあるという。今年は初めて「マスターズ」開催コースのオーガスタナショナルGCにも行き刺激を受けた。

ゴルフ場は「“次はもういいや”と思われてしまったらおしまいです。5年後でもいいから“また来たい”と思ってもらえるように価値があるものを作っていきたい」と目標を語り、「日本にも世界中から注目されるようなコースが増えて、ゴルフに携わるすべての人が幸せになり、業界全体が盛り上がるといいな」と大きな夢を口にした。(神奈川県箱根町/柴田雄平)

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柴田雄平(しばたゆうへい) プロフィール

1977年生まれ。身長は188cm。猫好き。モデル、俳優業から紆余曲折を経てGDOニュース編集部へ。GDOモテゴル研究部ではシバッバとして活動する。出張が多くなったが「地方のビジネスホテルに一人で泊まるのが苦手」というクリティカルな問題を抱えている。ツイッター: @shibabba

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