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「日本一キャディが高評価のゴルフ場」で見たホスピタリティ

2019/04/01 17:00

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)のユーザーランキングに基づく「キャディが高評価のゴルフ場 最新TOP30」で2018年、19年と2年連続で1位になった茨城県のスターツ笠間ゴルフ倶楽部。名匠・井上誠一氏が集大成として生前最後に残した名門コースで、いったいどのようなサービスが提供されているのか。13年の新卒入社でキャディ歴6年の根本紗江さん(24歳)の一日に密着した。

プレーヤーを出迎える「立ち番」

キャディの出勤時間は帯同する組のスタート時間で変わるため、前日まで分からない。午前8時のトップスタートの担当になった場合、6時過ぎに出勤。カート倉庫のシャッターを開けたり、冬場はストーブをつけたりと7時の開場に向け準備をする。6時50分には玄関の前に立ち、客の来場を待つ。キャディバッグをカートに積み始めるのはスタートの35分前。それまではこの「立ち番」につくため、玄関には常時5、6人のキャディが並ぶ。バッグをカートに積み終えると、すぐにクラブチェックをする。ヘッドカバーをすべて外し、メーカーや番手、色、本数などを伝票に記入し、スタート前に必ず客に間違いがないか確認する。

プレー中はとにかく走る…走る…

「きのうは雨でしたけど、きょうは晴れて良かったですね」と、スタート直前には天気の話題などを振って雰囲気を和ませ、丁寧にコースや風の情報を伝える。ラウンドがスタートすると、特に印象的だったのは走る姿だ。全員がティショットを打ち終えると、カートには乗らず、真っ先にボールの落下地点に走る。「カートに乗らないのは決まりではないのですが、目土をしなくてはならないので乗っている暇がないんです」。

2番ホールのティショットではひとりが左のラフへ、もうひとりのボールが右のOBゾーンの方向へ飛んだ。「左はきっとすぐに見つかると思ったから」とまずは左方向へ走り、ボールの位置と残りの距離などを伝えると、今度はフェアウェイを横切り右のOBゾーンへ走る。セカンドショットを打ち終えれば目土をし、グリーンに向かってまた走る。ボールがバンカーに入れば、打った後にレーキを使ってならすのも仕事だ。

グリーン上は大忙し「スムーズなプレー進行を」

2019年からのルール変更により、ピンを抜かずにプレーするゴルファーも多く出てきた。ひとつ仕事が減り「すこし助かった」と本音をこぼすが、それでもグリーン上は最も忙しい。「いかにスムーズなプレー進行ができるか」を心掛け、カップから遠い順番にパターを渡し、ボールをふいて、ラインを読む。グリーンの傾斜は6年たった今も“勉強中”だという。「“思ったよりも切れなかった”ということはあるけど、時々、なんで今の逆に曲がったの?というときがある」。そんな時はモヤモヤを抱えたまま仕事を終え、それを先輩キャディに話す。「あそこフックに見えるけど、スライスなのよね」と即座に返ってくる。そんなベテランキャディたちに「ほんとすごいなあ」と尊敬の念をしみじみと抱く。

「良」でも落ち込むアンケート

ラウンドが終了すると、夏は冷たく、冬は温かいおしぼりを手渡し、アンケートを書いてもらう。アンケートにはフリーコメント欄のほかに、キャディを優・良・可・不可の4段階で評価する欄がある。「良でも、ああ(優ではなく)良があるって落ち込みます」という。この評価は半年に一度、まとめて数値化され全員に発表される。客自身がクラブチェックを済ませると、バッグの引換券を渡し、その後2人一組になって「ドライバーがゼクシオ、カバー付き、アイアンがミズノ、5、6、7、8、9、P」といった具合に大きな声でもう一度チェックする。

コメントカード

クラブチェックを終えると、担当キャディからひとりひとりへ手書きのコメントを書いたカードをバッグにかける。「その日の一番良かった思う一打を思い出して書いたりします」。例えば『本日はありがとうございました。2Hの下りのラインでナイスパーでしたね!またのご来場お待ちしております』といった具合だ。「また来たい。と思ってくれるとうれしい」と心を込めて記入する。

この日、根本さんがついた山口さん(68歳)は隣県の栃木県日光市在住で、年に5回ほど来場する常連客だ。ゴルフ歴45年で平均スコアは80台、アルバトロスを達成したこともあるゴルフ通だが「ここはどのキャディさんになっても、正確な距離を教えてくれる。グリーンの読みもすばらしいので安心して打てる。キャディの質は他に類を見ないので、1時間半かけてでも来る価値がある」と手放しで絶賛する。

研修制度に力

キャディの研修にも力を入れており、取締役支配人の金澤清明(きよあき)さんは「常に“お客様目線”を心掛けて教育している」と語る。「新卒はまったくゴルフを知らずに入ってくる人がほとんど」だといい、4月の入社直後は社会人としての基本的なことに加え、ゴルフのルールを学ぶ。5月ごろから計14回ほど先輩キャディについて回り、ゴルフのノウハウ、グリーンの傾斜などコース情報を「たたき込む」。そして6月中旬に一度デビューする。それ以降も「繰り返し、繰り返しやらないと身につかない」と、また先輩につく日々。やがて先輩キャディの見極めにより、“独り立ち”していく。

キャディ業務以外にもフロント、レストラン、コース内の茶屋など多様な業務をこなしており、金澤さんは「様々な角度からお客様と関わっていることが、キャディ業務に生かされている」と指摘する。

日本一のホスピタリティを生むもの

根本さんはゴルフには無関心だったが、スポーツが好きだったということもあり、進路指導の教師の勧めでゴルフ場に就職した。就職面接のときには教師から「AON(青木功尾崎将司中嶋常幸)だけは覚えておけ」と言われ、臨んだという。「はじめはルールも知らなかったし、週末のゴルフ中継もチャンネルを変えるほどだった。プロの選手も(石川)遼くんと、(宮里)藍ちゃんくらいしか知らなかった」と笑う。

入社後、初めての社内コンペで「154」をたたき、それが悔しくてゴルフにのめりこみ、今ではベストスコア「85」で回る腕前に上達した。「ゴルフを始めたおかげで、お客様が求めることが分かるようになった」といい、客ひとりひとりの癖やプレースタイルをつかむことの大切さも強調する。たとえば、花道からのアプローチ。「さっきのホールの同じような状況でそうだったから、今回も“転がしたいだろうな”と想像し、ウェッジではなく、7番アイアンを手渡し喜ばれると気持ちいい」と満足感を得る場面を打ち明ける。

今では「年齢に関係なく楽しめるのがすばらしいと思う」とゴルフの魅力を語る。キャディの同僚は、根本さん同様にゴルフを楽しむ人が多いという。日本一高い評価を得るホスピタリティの源泉には“ゴルフ愛”があるのかもしれない。(茨城県笠間市/柴田雄平)

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柴田雄平(しばたゆうへい) プロフィール

1977年生まれ。身長は188cm。猫好き。モデル、俳優業から紆余曲折を経てGDOニュース編集部へ。GDOモテゴル研究部ではシバッバとして活動する。出張が多くなったが「地方のビジネスホテルに一人で泊まるのが苦手」というクリティカルな問題を抱えている。ツイッター: @shibabba

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