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2位に終わった杉山知靖は“いい青年”

日本ゴルフ協会(JGA)が発行しているゴルフ規則は、第1章のエチケットから始まる。ゴルフというスポーツが技術やスコアよりもまず、マナーを重視するスポーツだからこその所以だ。

その模範とも思える立ち居振る舞いで「日本アマチュアゴルフ選手権競技」に出場していたのが、決勝戦で大堀裕次郎に敗れた杉山知靖だった。朝、ゴルフ場に到着すると関係者に一通り頭をさげて挨拶を交わし、ラウンド後もフロントに立つスタッフ1人1人に「ありがとうございました」と一礼。

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ラウンド中も同伴競技者の立ち位置などに配慮し、アドレスに入ってからのプレーも早い。杉山がゴルフの心得を教えてもらったのは両親というよりも祖母だった。相手の目を見てしっかりと挨拶をする、そんな日常的な教えも祖母の影響なのだろう。

そんな生真面目さが決勝戦の朝には、悪い方向に出てしまった。「緊張しました。というか体力的にも限界に近くて、昨日まで二重だったのですが、今朝はまぶたが開かないくらい重くて、今でも一重なんです。こんなことは今までにないんですけど・・・」。試合が終わり、敗れてしまったがしっかりと取材に応じる杉山。

その緊張ぶりは対戦相手の大堀も「彼の緊張しているのは、こちらにも伝わって来ましたね」ということなので、よほど硬直した顔つきになっていたはずだ。「最初の数ホールはゴルフになっていなかったですね。カラーから5メートルも後ろにボールがあるのに、パターで打って3メートルもショートして。なんでパターを持っているんだろうって後から気づくぐらいですから(笑)」と、自らの失態も屈託なく話す。

中盤以降はピンチで数回ロブショットのアプローチでパーセーブにつなげたり、5メートルのパーパットを決めて凌いだが、結果的には9&8という大差で敗れた。「昨日の試合も壮絶で体力を完全に消耗してしまいました。今は体力も技術面でも両方足りない。もっと大学の練習でテクニカルな部分を含めて強化したいと思います」。敗れはしたものの、自分の実力を図る上では、大きな収穫を得た杉山は、残り2年の大学生活の中で再び日本一を目指して練習に励むつもりだ。

誰に対しても笑顔で接する優等生のイメージをもったまま、精神力でも強さを備えて再びこのアマチュアゴルファーの頂点を決する舞台に現れて欲しい。(埼玉県狭山市/本橋英治)

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