「全米プロ」開幕前の恒例 ドラコン大会でデシャンボーが優勝
2018年 全米プロゴルフ選手権
期間:08/09〜08/12 場所:ベルリーブCC(ミズーリ州)
データで見る「全米プロ」注目の欧州勢3人
今週は今季のメジャー最終戦である第100回「全米プロゴルフ選手権」がミズーリ州セントルイスのベルリーブCCで開催される。ディフェンディングチャンピオンのジャスティン・トーマスは、先週の「WGCブリヂストン招待」を4打差で制し、世界ゴルフ選手権初制覇を経てミズーリ州へと乗り込む。
今回で3回目のメジャー開催となるベルリーブ(7316yd)は、「全米プロゴルフ選手権」開催コースとして、2013年のオークヒルCC(7163yd)以降では最も短いコースとなる。果たして、同コースはタイガー・ウッズが大会最多勝タイ記録を打ち立てる地となるのか。あるいはロリー・マキロイが2014年以来のメジャー制覇を果たし、3度目のワナメーカートロフィー獲得を成し遂げるのか。あらゆる数字を精査し、次の3人を注目選手としてピックアップした。
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本命:ロリー・マキロイ
今週において、北アイルランドで最も成功したこのゴルファーを推す理由には事欠かない。マキロイは「全米プロゴルフ選手権」での3勝目を狙っているだけではなく、目下絶好調のままセントルイスへとやって来る。「全英オープン」で2位タイに入ったマキロイは、先週オハイオでの「WGCブリヂストン招待」でも6位タイに入った。また、この大会では2度の勝利(2012年と14年)以外にも、コンスタントに結果を残しており、これまで9回の出場で予選落ちは1度しかなく、優勝を除き3度のトップ10入りを果たしている。この大会では過去10年間のラウンドごとのストローク・ゲインドで、2015年王者のジェイソン・デイに次ぐ2位につけている。
29歳のマキロイは今季、メジャーの日曜日では2度にわたり優勝争いを繰り広げており、前述のカーヌスティでの2位のほか、「マスターズ」では最終的に4位タイに入った。今季の大舞台での残念な日曜日の在り方を修正しようという強い決意は、マキロイにとってベルリーブで勝利をたぐり寄せるためのモチベーションとなることだろう。
対抗:トービヨン・オルセン
欧州ツアー4勝のトービヨン・オルセンは、今年は全世界的な注目を浴びる年になるであろう気配が次第に強まってきている。6月「イタリアオープン」を制覇し、「ロレックスシリーズ」初制覇で欧州ツアー5勝目を飾り「全米オープン」の出場権を手に。直近5大会の成績は2位タイ、予選落ち、6位タイ、12位タイ、3位タイとしている。先週の日曜日には、ファイヤーストーンCCで自身のWGCにおける最少スコア「64」をマークした。初めての「ライダーカップ」出場を目指し、好調な勢いそのままに今週に臨む。
4度のトップ12入りを果たした直近の5大会で、オルセンはラウンドごとのトータルのストローク・ゲインドを+2.27としており、これは欧州ツアーメンバーではクラレットジャグを勝ち取ったフランチェスコ・モリナリに次ぐ数字となっている。直近の8ラウンドの平均スコアは「68.9」で、今もっともホットな選手の一人である。オルセンのメジャーにおける自己最高成績は13年「マスターズ」の6位タイだが、今の勢いを米国でも持続させることができれば、彼がそれを更新できない理由はどこにもない。
穴:ライアン・フォックス
過去18カ月間、ライアン・フォックスは大舞台で真価を発揮できる選手であることを証明してきた。17年は夏場の「ロレックスシリーズ」で充実した期間を過ごし、この間、3週連続でトップ6入りを果たした。さらにフォックスは今年に入り、「アイルランドオープン」と「スコットランドオープン」でトップ6入りして「レース・トゥ・ドバイ」ランキングを駆け上がった。また、今季はその好調ぶりを数字に反映させており、25ラウンド以上プレーしている選手の中では平均飛距離(317.3yd)で2位にランクインしているほか、ティからグリーンにかけてのストローク・ゲインド(1ラウンドあたり+1.82)で5位に入っている。
近年はマキロイ、デイ、そしてトーマスといった飛ばし屋たちがワナメーカートロフィーを獲得しており、彼の飛ばし屋としての能力は、伝統的に飛距離が有利に働くこの大会において大きな武器となることだろう。未だかつてメジャーでトップ20入りを果たしていないとはいえ、出場したメジャー5大会中4大会で予選を通過している。これらは、彼にとって今週も素晴らしい一週間となる兆しである。