契約フリーのマスターズ王者 リードを支えた14本
2018年 マスターズ
期間:04/05〜04/08 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
「マスターズ」制覇を経て リードが目指す世界の頂点
パトリック・リードは、かつて自身が世界のゴルファーのトップ5に入っていると宣言したことがある。世界ランキング44位だった2014年、最年少で世界ゴルフ選手権を制したとき、自分は世界最高の選手の一人であると主張した。しかし、当時のゴルフ界は彼の言葉に懐疑的であり、批判的ですらあった。
「マスターズ」を制したリードは8日に更新された世界ランキングで11位になった。トップ5に上り詰めたわけではないが、オーガスタでリッキー・ファウラーやジョーダン・スピースに競り勝ちグリーンジャケットを手にしたことで、世界トップクラスの選手であることを証明した。
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27歳は世界ナンバーワンの座へ向け、さらなる飛躍を誓う。「世界最高のゴルファーになるという、自分の目標を達成する上で必要だったゴルフができたと感じている。ビッグイベントで良いプレーをしてビッグイベントで勝つのが、それをやり遂げる方法なんだ」。
「少年時代は、誰もがオーガスタでの勝利、マスターズでの勝利を夢見る。子供の頃、マスターズのことを思うと、いつだって、『このパットを決めたらグリーンジャケットだ、このパットを決めたらマスターズで優勝だ』と思ったりした。オーガスタは全てのゴルファーにとって特別なんだ」。
最終日、リードはメジャー4勝のロリー・マキロイに3打差をつけてスタートした。同組でプレーした両者は、2016年「ライダーカップ」のシングルスで、好勝負を繰り広げたこともあり、多くの人たちが彼ら2人によるマッチプレーのバトルになると予想した。
結果的に、予想通りの試合展開にならず、ファウラーが対抗馬として浮上した。しかし、リードは評論家やパトロンがマキロイの応援に回ったことによって、やる気が駆り立てられたと認める。「今日は、間違いなくゴルフのラウンドとして、精神的に最も厳しいものになった」。
「ライダーカップはプレッシャーの類いが完全に異なるんだ。ライダーカップに出場すると、国全体が自分を応援しているように感じる。仮に自分がマッチに勝とうが負けようが、他の多くの選手たちが立て直してくれる」。
「ここで僕は首位に立って最終日を迎えたわけだけど、朝、ゴルフ番組を見ると、僕以外ではノタ(・ビゲイ/ゴルフ解説者)を除く全ての人がロリーの優勝を予想した。僕は1番ティへ行ったとき、ファンからとても温かい声援を受けたけれど、ロリーがティにやって来ると、声援は少し大きくなったんだ」。
「でも、それは僕にとっては悪いことではなかった。僕のやる気に火が着いただけでなく、僕のプレッシャーは取り除かれ、彼にプレッシャーが加わったわけだから。とにかく僕はコースで自分にできるベストのゴルフをプレーするよう努め、その瞬間に自分を置き、それ以外のことは気にしないようにした」。
いつか、リードが世界ナンバーワンの称号を加える日はやってくるのか。きょう誕生したマスターズ王者の主張に反論するには、それ相応の勇気が必要なことだろう。