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2014年 全米オープン
期間:06/12〜06/15 場所:パインハーストNo.2コース(ノースカロライナ州)

大差の首位を悠々と走るカイマー

第114回「全米オープン」は引き続き大差の首位に立つライダーカップのヒーロー、マーティン・カイマーが2011年にロリー・マキロイが見せた独走劇を彷彿とさせる目覚ましいパフォーマンスを披露している。

大会初日に、パインハーストNo.2で開催された「全米オープン」史上、初日のスコアとしては最高となる「65」でラウンドしたカイマーは、そのラウンド後、彼がまた同様のプレーができると思う人間はいないだろうと語ったが、金曜も全く同じスコアでラウンドし、自身の前日のパフォーマンスを的確に再現してみせた。

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29歳のカイマーによる「130」という2日目までの通算ストロークは、マキロイがコングレッショナルで達成した36ホールの最少ストローク数記録である「131」を上回る大会新記録となった。ただし、通算スコアでは北アイルランドのマキロイが通算11アンダーだったのに対し、カイマーは2日目を終え11バーディ、1ボギーの通算10アンダーで、マキロイの記録にはわずか1打及ばない状況だ。

3年前にマキロイが打ち立てた大会折り返し地点での「6打差リード」は、2000年にタイガー・ウッズがペブルビーチで打ち立てた大会記録に並ぶものだったが、この日は午後スタートの選手たちがコースへと出て行くまで、カイマーはジンバブエのブレンドン・デ・ヨング、そしてキーガン・ブラッドリーダスティン・ジョンソンブルックス・ケプカの米国3人組に8打差のリードを築き上げていた。

「まだ終わったわけじゃない」と気を引き締めるカイマー。これで「全米オープン」ではマキロイしか達成したことのなかった2日目を終えた時点での2桁アンダーの達成者にもなった。「土曜と日曜はリラックスした状態で臨めないからね」。

「まあ、日曜の午後にトロフィーを掲げる瞬間以外、リラックスできる時間なんてないんだけどね。気楽にプレーできる時なんてないんだよ。自分のゴールを定め、それに向かって良いプレーをし続けるしかないんだ」。

史上初となる「プレーヤーズ選手権」と「全米オープン」の同年優勝を狙うカイマーは、テーピングの巻かれた左手首の状態はそれほど不安視しておらず、「それだけ沢山の練習を積み、ここ数ヶ月でそれだけゴルフをプレーしてきたというだけのこと。問題はないよ。調子は上々だ」と話した。

「非常にソリッドなプレーが再びできた。ボギーを全く叩かなかったのが良かったね。最後の何ホールかは少し苦しんだけれど、どうにかまとめ上げることができた」。

木曜にバックナインを「31」でラウンドしたカイマーは、金曜のラウンドも出だしのホールとなった627ヤードのパー5の10番で2メートルのバーディパットを沈め、早速前日同様のパフォーマンスを示し始めた。

かつての世界ナンバーワンであるカイマーは、12番では4メートル弱のバーディパットを決め損なったものの、続く13番で倍の距離のバーディパットを沈めてスコアを伸ばした。

実は、水曜の段階で「4ラウンドを終えどのくらいのスコアだったら満足か」と問われたカイマーは、「8オーバー」と返答していたのだが、16番で8メートル弱のバーディパットを決め、わずか25ホールで通算スコアを「8アンダー」まで伸ばすことに成功したのである。

ティグラウンドが前方へと移され、1打でもグリーンに届くようになったパー4の3番ホールでその利点をフル活用したカイマーは、ドライバーのティショットを315ヤード飛ばしてワンオンに成功し、2パットで難なくこの日4つ目のバーディを奪った。

その後、5番でもバーディを奪ったカイマーは、終盤にアイアンショットを何度かミスするもボギーを叩くには至らず、彼のメジャー2勝目を阻止する上で途方もないタスクが残された後続集団との差を引き離した。

カイマーは2010年にホイッスリングストレートで開催された「全米プロ」でメジャー初優勝を遂げている。同大会ではカイマーとバッバ・ワトソンと並んでいた(ダスティン)ジョンソンが72ホール目で2打の罰則を科せられたため、その両者で行われたプレーオフに加われなかったことで知られている。29歳のジョンソンは、荒地と勘違いしてバンカーでクラブをソールしてしまったのである。

2日間連続して「69」でラウンドしたジョンソンは、「水曜に提示されていたらこのスコアを受け入れていただろう。でも、8打ビハインドになると思いもよらなかった」と述べた。

昨年の欧州チャレンジツアーで3勝を挙げ、ヨーロピアンツアーへの自動昇格を果たしたケプカは、「マーティンはまるで別のコースでプレーしているようですね。10アンダーというのは信じられないですよ」と語った。

「でも、自分のゴルフをすることができれば日曜は良い状態で臨めるはずです。何が起こるかは分かりませんからね。1打の打ち損じでスコアを2つ、あるいは3つ落とすこともりますから。ですので、離されすぎているからといって諦めることはありません。なにしろこれは『全米オープン』ですからね」

世界ナンバーワンのアダム・スコットは2日目を、カイマー以外では今週の最高スコアとなる「67」でラウンドし、通算スコアをイーブンまで戻した。「マーティンは素晴らしいゴルフをしているね」とスコット。

「沢山の才能に恵まれた選手がいて、彼は紛れもなくその内の1人だし、今年はすでに大きな大会で優勝しているから自信も十分にあるのだろう。今日も昨日と同様のプレーをするとは圧巻だ。もし、彼が残りの2日間も同じプレーを続けるようであれば、僕らは2位争いをすることになる」。

「ただ、僕らは『全米オープン』が(週末に向けて)難しくなることを知っているし、どうにかして残り2日とも良いラウンドをまとめ上げることができれば、徐々にではあるけれど確実にマーティンに忍び寄ることはできるさ」。

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