「WGCメキシコ選手権」で知っておくべき5つのこと
今週、選手たちはダスティン・ジョンソンが2020年最初の世界ゴルフ選手権シリーズでタイトル防衛に臨むチャプルテペクGCへと向かう。「WGCメキシコ選手権」を前に、知っておくべき5つのキーポイントは次の通りである。
WGC初戦
「WGCメキシコ選手権」は2020年のヨーロピアンツアーのポイントレース、「レース・トゥ・ドバイ」で世界ゴルフ選手権の初戦にあたる。今週は賞金総額1050万ドルを巡って、世界最高峰の72選手で構成されるフィールドが熾烈な戦いを繰り広げることになる。
世界ゴルフ選手権シリーズは「WGCメキシコ選手権」を終えると、次戦は来月にテキサス州オースティンで開催される「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」へと戦いの舞台を移し、その後は7月にテネシー州メンフィスにて「WGCフェデックス セントジュード招待」。最後の「WGC HSBCチャンピオンズ」は中国上海のシェシャンインターナショナルGCで開催されることになる。
ダスティンの防衛戦
かつての世界ナンバーワンであるダスティン・ジョンソンがタイトル防衛のため、メキシコに帰ってくる。タイガー・ウッズの8回に次ぐ、歴代2人目のWGCでのタイトル防衛がかかる。
昨年、ジョンソンは現世界ナンバーワンのロリー・マキロイの挑戦を退け、最終日に「66」をマークし、北アイルランド人選手に5打差をつけて優勝を飾った。
これはジョンソンにとって6度目の世界ゴルフ選手権制覇となり、WGCでは優勝18回のウッズに次ぐ歴代2位の優勝回数となった。
大挙する大会デビュー組
今週出場する37人のヨーロピアンツアーメンバーのうち、11人が「WGCメキシコ選手権」初出場を果たす。
大会デビューするのは、クリスティアン・ベゾイデンハウト、ジャスティン・ハーディング、ベンジャミン・エベール、ルーカス・ハーバート、マーカス・キンハルト、カート・キタヤマ、ザンデル・ロンバルド、マイク・ロレンゾベラ、ロバート・マッキンタイア、ビクトル・ペレス、そしてマティアス・シュワブの11人。このうち、ハーバートとキンハルトは、世界ゴルフ選手権自体が初出場となる。
メキシコでの快挙達成を勝利で祝いたいマキロイ
メキシコで最後のパットがカップに入ると、マキロイは公式世界ゴルフランキングでトップの座に君臨した長さでニック・ファルドに並ぶことになる。来週、世界ナンバーワンとして97週目をエンジョイすることになるマキロイは、世界1位の在位期間でファルドに並ぶ3位タイに浮上するのである。公式世界ゴルフランキングのトップに君臨した在位期間でこれを上回るのは、タイガー・ウッズ(683週)とグレッグ・ノーマン(331週)のみである。
さらに、4カ月前に開催された「WGC HSBCチャンピオンズ」を制覇したマキロイは、史上3人目となる世界ゴルフ選手権2戦連続優勝を目指してチャプルテペクGCでティアップする。
マキロイは直近に出場したワールドワイドの12戦で、2勝を挙げているほか、2位1回、3位2回、4位2回、そして5位1回を記録しており、トップ20圏外で大会を終えたのは1回のみとなっている。
歴史的コース
メキシコシティをわずかに外れた郊外に位置するチャプルテペクGCは、1921年開場で、1世紀近い歴史を持っている。
1899年に「全米オープン」を制覇したスコットランド人のウィリー・スミスは、メキシコシティCCでクラブプロとなるべくメキシコへやって来た。彼は新しいコースの設計を依頼されたが、完成を見ずに他界した。コースは彼の弟で、「全米オープン」2勝のアレックス・スミスが完成させ、その後、1972年にパーシー・クリフォードによりコース改修が行われた。これまで同コースでは2017年から「WGCメキシコ選手権」が開催されているほか、「メキシコオープン」も18回開催されている(直近は2014年)。
コースは海抜約2500mの高地にあるため、通常をはるかに上回る飛距離が出る。