モリソンが優勝 ヒメネスは4打差2位
2015年 スペインオープン
期間:05/14〜05/17 場所:エルプラット・レアルGC(スペイン)
モリソンがスペインで勝利の凱歌
最終日にみごとなパフォーマンスを見せたジェームス・モリソンが4打差で「スペインオープン」を制した。
5年前にマデイラで欧州ツアー優勝を果たしているイングランド出身の30歳は、風が吹き荒れグリーンが高速化した3日目のレアル・クラブ・デ・ゴルフ・エル・プラトを「68」でラウンドし、同胞のデービッド・ハウエルと首位で並んで最終日を迎えた。
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最終日も風が吹く中、モリソンはノーボギーの「69」でラウンドし、終止首位に立ってライバルたちを寄せ付けなかった。
ハウエル同様、出だしの5ホールを全てパーとしたモリソンは、5番でグリーン奥からチップインバーディを奪った。
9番で3.5メートルのバーディパットを沈めてリードを広げると、ハウエルやフランチェスコ・モリナリ、ディフェンディングチャンピオンのミゲル・アンヘル・ヒメネスといった面々がプレッシャーをかけるも、その後9ホールを全てパーで回り、3打差のリードを築いて18番へ到達した。
最後は3メートルのバーディパットを決めて締めくくり、キャリア最高額となる25万ユーロの優勝賞金を手にし、世界ランキングを296位からトップ160にあとわずかというところまで上げ、Qスクールでシード権を確保した2013年以来最高のパフォーマンスで復活を遂げた。
「信じられない気持ちだ」とモリソン。「5年振りの勝利で、その間、何度も優勝のチャンスはあったのだけど、今日は自分の経験を全て引き出して最後の一線を越えることができた」。
「自分のプロセスを堅持するのがゲームプランだった。決まり文句だけど、本当にその通りだったんだ」
「この何年もの間、優勝できなかったときはリーダーボードや周囲を気にし過ぎていたんだ。そして今日は、あの最後のパットですら決めたいという強い気持ちを一日中持ち続け、完遂することができかたら、信じられない気持ちで一杯だよ」
「今は挑戦しながら楽しんでいるんだ。今週は久方ぶりに断酒したから喉がカラカラだね」
モリソンの意識は今、ウェントワースクラブで開催される「BMW PGA選手権」に集中している。彼は2012年に同大会で2日目まで首位に立っていた。
「次は地元での週となる。コースから20分ほどのところに住んでいるんだ。だから、この好調の波にこのまま乗り続けたいところだね」
「妻と幼い息子が僕にとって全てなんだ。あの2人と父と母がいなかったらこの勝利はなかったね」
モリソンが勝者にふさわしいプレーを見せる一方、金曜にホールインワンを達成したヒメネスがこの日も最高のプレーを披露した。
51歳のヒメネスは5番で2打目をホールインしてイーグルを奪い、お馴染みとなった小躍りを見せると、8番でこの大会2つ目のホールインワンまであと30センチというショットを放った。
最終日を「67」でラウンドしたヒメネスはハウエル、モリナリ、そして大会の折り返しで首位に立っていたフランスのエドゥアルド・エスパーナと並ぶ2位で大会を後にした。
「私は常にゴルフコースでは楽しもうと思っているのだが、今週は特にそうだった」とヒメネス。「ギャラリーは私にすごく良くしてくれたし、彼らの前で良いプレーができて良かった」。
「私はシニアだが、なんだか50代が少し早く来過ぎた心持ちがするのだよ。『チャンピオンズツアー』でもいくつか大会に出場するけれど、このツアーをメインにプレーし続けるつもりだ。見ての通り、まだ良い球を打っているし、優勝争いに絡むこともできたからな」
「ライダーカップ」に2度出場した経験を持つモリナリは12番と13番でバーディを奪って首位に迫ったが、16番と17番で連続ボギーを叩いてしまった。
「今日は一日戦い続けたし、ベストを尽くした」とモリナリ。「今週の自分の出来には満足しているよ。バーディをたくさん奪ったし、攻撃的な良いプレーができたけれど、少し足りなかったね」。
「ジェームスは素晴らしいプレーをした。彼はボギーを叩かなかったけれど、このコンディションでは信じ難いことだね。あれだけの風でコンディションがタフでトリッキーになる中、首位に立つのは簡単じゃないから、彼は本当に良くやったと思う。本当に素晴らしい達成だよ」。