ツェレエヴォゴルフ＆ポロクラブで開催された「M2Mロシアオープン」は、センセーショナルなプレーで勝負をプレーオフに持ち込んだデビッド・ホージーがダミアン・マクグランを下して優勝を遂げた。

今週は殆どの時間をリーダーボードの頂点で過ごしてきたホージーだったが、12番でのダブルボギーにより優勝に陰りが見え始めた。マクグランが15番から3連続バーディを奪い、単独首位に立つ展開となった為、形勢は完全に逆転したかに見えた。

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しかしながら、マクグランが日曜のラウンドで唯一のボギーを最終ホールで叩くと、イングランドのホージーは17番でチップインイーグルを奪い、再び優勝のチャンスを呼んだ。

彼のすべきことは、18番でパーをセーブして通算13アンダーで上がり、日曜午後の麗らかな陽光の下、アイルランドのマクグランに最終ホールを舞台に行われる勝負に持ち込むこと。そしてその通り、パー4の最終ホールで行われたプレーオフでは、マクグランが2打目をグリーン奥のバンカーへ入れ、そこからのパーセーブに失敗したことにより勝負は決し、ホージーはヨーロピアンツアー3勝目を手にした。

これまで、2010年の「BMWインターナショナルオープン」と2011年の「ハッサンIIゴルフトロフィ」で優勝を遂げていたホージー。前回もプレーオフでの勝利だったわけだが、ここロシアでも今一度発奮し、マクグランのヨーロピアンツアー2勝目を阻むことに成功。2008年の「ボルボ中国オープン」の覇者にして、10年以上出場してきたヨーロピアンツアーで31度の目のトップ10入りを果たしたマクグランにとっては厳しい結果となった。

この大会へはランキング198位で臨んだホージーにとって、これまで16大会中5回のトップ入りを果たすなど印象的な2014年シーズンを継続する結果となった。日曜のラウンドをイーブンパーで回った29歳のホージーは、5番と6番でボギーを叩くも、7番と8番でバーディを奪って盛り返しを見せた。

ティショットを大きく曲げた12番でダブルボギーを叩いたホージーは、14番でもボギーを叩くも、続く15番でバーディを奪うと、17番ではグリーンエッジからのチップインイーグル決めてみせた。「17番ではチップショットを決めなければいけなかったのは分かっていた。あの時点で3打差がついていたから、あれは何としても決めなければならなかった。これは特別な勝利だね」

ラウンド序盤については「ダミアンがどんなプレーをするかなんて想像もつかなかったから、一日中リーダーボードを見ていなかったんだ。後々考えるとそれは過ちだったと思うし、次回は気をつけようと思うけれど、今日は自分のゴルフに徹し、自分自身に焦点を絞っていたんだよ」と明かした。

「今日はそんなに素晴らしいプレーはできなかった。少しちぐはぐなプレーでパットも入らなかった。でも最後は任務完遂となったね」。「とにかくほっとしているよ。その言葉に尽きるね。今日は前回優勝したモロッコと似たような展開だった。あの時も（最終日の）バックナインの幾つかのホールでミスを犯したんだ」。

「17番まで自分の順位が分からなかった。グリーンの奥へ打ち込んで、そこで自分が3打ビハインドにいて、大至急何か思い切った手だてを講じる必要があると分かったんだ」。「そこから何とかチップインして、最終ホールでバーディを奪いに行った。ダミアンがボギーを叩いたのを知らなかったからね。でも、それでもパーセーブに成功し、幸運にもプレーオフで勝つことができた」。

ほぼノーミスの「66」で最終日をラウンドしたマクグランは、2番、4番、8番、そして10番でバーディを奪うと、終盤には3ホール連続でバーディを奪った。しかし最終ホールでトリッキーなパットを右に外し、それによりホージーに勝利への扉を開くことになってしまい、優勝賞金166,660ユーロを持って行かれる結果になってしまった。

スコットランドのスコット・ジェイミソンは首位から1打差の通算12アンダーで単独3位に入り、通算11アンダーでイングランドのサム・ハツビーがこれに続き、更に1打差で最終日をホージーと並んで首位で迎えたピーター・ホワイトフォードが続いた。

「1週間を通して良いプレーができたので、今週の出来には満足している」とマクグラン。 「プレーオフでもっと良いプレーができなかったのは残念だったけれど、今週はずっとショットが良かったし、パットもそれなりに好調だったからね」。「全体的には前向きだし、精神的にも良い結果となった。シード権確保に向け、残りのシーズンに対する後押しになったよ」。「シーズン終盤へ向けまだまだ素晴らしい大会は沢山あるから、それらの大会へ向けて凄く自信がついたと思う」。