ニネットが地元Vに王手 昨年覇者バンペルトは13位に後退
2013年 ISPS HANDA パースインターナショナル
期間:10/17〜10/20 場所:レイクカリーニャップ CC
ヘッドブロム、生き残りを賭けた“大逃げ”の目論見
西オーストラリア州を舞台に行われている「ISPSハンダ・パース・インターナショナル」2日目を終え、2打差の首位に立ったスウェーデンのピーター・ヘッドブロムは、来季ヨーロピアンツアーのシード権確保に必要な「優勝」に一歩近づき、おとぎ話のような勝利を切望していることを認めた。
この週末を終えた時点で、レース・トゥ・ドバイの上位110位の選手に来シーズンのシード権が与えられるが、現在179位のヘッドブロムは優勝がシード権確保へ向けた絶対条件となっている。
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苦しんだ今シーズンの終わりを夢のような締めくくりにできるか?と問われたヘッドブロムは「もちろん。おとぎ話は望むところだよ」と答えた。
「ツアーの親友、ミハエル・ヨンソンも2009年に今の私と同じようにランキングが下位に沈んでいて優勝が必要な状況だった」
「確か、彼は2009年の最終戦だったカスティーヨ・マスターズでトップ3に入らなければいけなかったと思うんだけど、そんな中でマーティン・カイマーを破って優勝したからね。まさにおとぎ話だったよ」
ヨーロピアンツアーの舞台で3度優勝経験がありながら、昨シーズンはレース・トゥ・ドバイで143位に終わりQスクール行きを余儀なくされた43歳のヘッドブロムは、初日を「68」とし、彼を含む4人が首位に並ぶ状況で2日目をスタートした。
ヘッドブロムは、かつてのライダーカップのスターであるイングランドのロス・フィッシャーがレイクカリーニャップ CCを「67」でラウンドし通算5アンダーとしたことにより一時的に先行を許したが、1番と4番のバーディで再びリードを奪い返した。
続く6番でボギーを叩くも、7番でバーディを奪うと、9番でも10フィートのパットを沈めバーディを奪いフロント9を「33」で折り返した。
ヘッドブロムはさらに13番と15番でバーディを奪ったが、14番と17番でボギーを叩き、2日目は「69」でホールアウト。通算7アンダーとして大会の予選ラウンドを終えた。
「素晴らしい2日間だった。ただ今の私のゴルフには奇妙なところがある。というのも、良いショットとお粗末なショットが入り交じっていながら、パッティングは好調ときている。それだけに、首位に立てたのは良かったね」とヘッドブロム。
「最後に優勝した2009年からずいぶん時間が経ったけど、どこかで優勝できると思っている。この大会でそれを実現するのもいいね。まあ、最終日が近づくにつれて厳しくなっていくだろうけどね」
「失う物は何もない。来シーズンもフルにヨーロピアンツアーの舞台でプレーするためには、優勝するしかないんだ。ただそれを目指して戦うだけだし、その戦いを楽しみたいね」
現在、レース・トゥ・ドバイで65位につけているフィッシャーは、60位以内に入って来月の「DPワールドツアー選手権」への出場権獲得を目論んでいる。
ヨーロピアンツアー4勝のフィッシャーは、6番でバンカーからのチップインを決めてバーディを奪うなど、この日は6つのバーディを奪い、唯一のボギーを彼にとって9ホール目の18番で叩いて2位につけた。3位タイにはデンマークのソレン・ハンセン、かつての韓国アマチュアチャンピオンのジン・ジョン、そしてクリント・ライス、ジョシュ・ヤンガー、ディミトリオス・パパダトスらのオーストラリア勢が並んでいる。
フィッシャーはレース・トゥ・ドバイについて「なんとしてもトップ60に入りたいですね」と語った。
「今年の前半を米国でプレーできたのは、僕にとってとても意味のあることです。5月まではヨーロッパでプレーしませんでした」
「ですので、常に追いかける状況でプレーしてきましたが、今年後半の戦いぶりには誇りを持っています」
「ここでの一週間は良い調子なので、来週は中国に行って(『BMWマスターズ』でも)プレーできたらいいですね。もちろん、今週もし優勝できたら、『WGC HSBCチャンピオンズ』にも出場できるかもしれないわけで、そうなれば大きいですね。まだまだ大きな大会が残っていますが、とにかく今週が第一ですし、来週の出場権を得るのに充分なプレーができればと思っています。そしてできれば『WGC HSBCチャンピオンズ』『トルコオープン』『DPワールド ツアー選手権 ドバイ』と駒を進めて行きたいですね」。
「最終的な目的地はもちろんドバイですが、その前に今週良いプレーをして、来週の出場へつなげなければいけません」
デンマークのハンセンはニック・ファルドがキャプテンを務めた2008年のライダーカップに出場したが、今年はレース・トゥ・ドバイの順位を137位まで落としてしまった。
トップ110圏外の選手たちのほとんどが、来シーズンのシード権獲得へ向けランキングを上げるラストチャンスを迎える中、生涯獲得賞金でトップ40入りしているハンセンはこの条件から免除されている。
「もちろん(事実上のシード権確保は)気持ちを楽にさせてくれるけれど、来季ヨーロピアンツアーのシード権をかけて戦っている選手たちの苦しみは察している」と、2日目を「69」でラウンドしたハンセンは語った。
「(122位の)オリバー・フィッシャーと同組の予選ラウンドだったけれど、彼はしっかりプレーしていたよ。ここ2日間は両方ともイーブンパーだったけれど、もっと良くてもおかしくなかった。彼を応援しているし、彼にとって良い一週間になることを願っているよ」