欧州ツアーがオーストリアから4カ月ぶり再開 出場選手にはPCR検査
2020年 オーストリアオープン
期間:07/09〜07/12 場所:ダイヤモンドCC(オーストリア)
「オーストリアオープン」で知っておくべき5つのこと
2020/07/08 09:00
ヨーロピアンツアーとチャレンジツアーは、今週ダイアモンドCCで開催される二重ランキングの「オーストリアオープン」でシーズンが再開する。ツアー再開初戦について知っておくべき5つの事柄は次の通りである。
「オーストリアオープン」復活
「オーストリアオープン」はヨーロピアンツアーとチャレンジツアーの両方で広範な経歴を持っており、2019年の休止を経て、今年両ツアーのスケジュールで再開されることとなった。
<< 下に続く >>
第1回大会は1990年に開催され、ドイツのベルンハルト・ランガーが優勝を遂げた。大会は1997年にヨーロピアンチャレンジツアーへと組み込まれ、その後、2006年にヨーロピアンツアーに復帰した際、地元オーストリアのマーカス・ブライアーが大会3勝目を挙げた。2012年から大会は「ライオネスオープン」と名称を変え、同年は同じく母国の英雄、ベルント・ヴィースベルガーが大会制覇を果たした。
最後に大会が開催された2018年は「ショット・クロックマスターズ」として開催され、このときはミッコ・コルホネンが優勝している。
オーストリアでの更なる成功を狙うラウテン
2013年に挙げたヨーロピアンツアー2勝目の地を再訪するユースト・ラウテンは、今週、オーストリアにてさらなる成功を目論んでいる。
このオランダ人選手は、出場した直近の「オーストリアオープン」4大会全てでトップ10入りを果たしており、大会の自己ワーストは初めてダイアモンドCCで開催された2009年の17位となっている。
「このコースは良く知っているし、ここには良い思い出がある」とラウテン。
「前に勝ったことのあるコースへ戻るのは、いつだって良いものだよ。それ故、ここから始めようと思ったんだ。ここはとても良いゴルフコースで、どういうわけか僕との相性が良いんだ」
「何カ月か休止していたけれど、結局のところ僕はこれまでと同じプレーヤーであり、僕はここへ勝つために来たんだ。それが目標であり、良い1週間を送り、日曜に優勝のチャンスがあればと思っている」
出場選手たち
今週は、大会2勝目を狙うラウテンに加え、大会4勝目を狙うオーストリアのマーカス・ブライアーも出場する。現在、この大会を複数回制覇しているのは彼のみであり、これまでブライアーは2002年、2004年、そして2006年に母国制覇を遂げている。
さらに今週のフィールドには、ともに「BMWインドア招待」シリーズで優勝を果たしたウィル・ベッセリンクとコナー・サイムも名を連ねている。なお、サイムは2018年「ショットクロックマスターズ」で2位に入っている。
他には、3月に「オマーンオープン」を制覇したフィンランドのサミ・バリマキ、2018年にここで3位タイに入ったベルギー人「ライダーカップ」スターのニコラス・コルサーツ、そして2010年のコース改修に携わり、この大会では直近の6大会中5大会でトップ20入りしているミゲル・アンヘル・ヒメネスらが注目選手となる。
現地での検査
「オーストリアオープン」は、ヨーロピアンツアーが新たに設置した包括的な健康戦略室のもとで運営される最初の大会であり、現地ではヘルスケアの専門家であるシンポストにより提供されるCOVID-19検査キットが使用される。
2020年シーズン残りの全大会は、ヨーロピアンツアー医務部長のアンドリュー・マレー博士による監督のもとで運営されるツアーの包括的な健康戦略室と、シンポスト及びツアーが開催される各国の専門家との協議のもとで運営されることになる。
リスク軽減のため、全ての選手、キャディ、そして現場の人々はシンポスト提供のCOVID-19検査を受けることになる。
この検査キットは、綿棒で口腔及び鼻咽頭のサンプルを採取し、モバイルのPCR診断機器を使用する仕組みとなっており、検査結果は2時間以内に判明する。参加者は、ソーシャルディスタンス及びウイルス予防策の指導を含む公衆衛生ガイダンスに則って検査を行うことになる。
ダイアモンドCC: ツアーでの10年の歩み
ヨーロピアンツアーデスティネーションの一つであるダイアモンドCCで「オーストリアオープン」が開催されるのは、今回で10回目となり、大会が初めて同コースで開催された2010年以降、大会休止となった2019年以外は一貫して大会はこのコースで開催されてきた。
ウィーンから35㎞離れたオーストリアの美しい田園地帯に佇むコースは、イングランド人のジェレミー・パームにより設計され、2002年に開場した。
ヨーロピアンツアーのベテラン選手であり、ファンに絶大な人気を誇るミゲル・アンヘル・ヒメネスは、何ホールかのコース改修に携わっており、これには完全に設計し直されたシグネチャーホールの8番パー4も含まれる。
コースではウォーターハザードが目を引く存在となっており、ホール右側に大きな池の広がる眺めの良いパー3の18番は、印象的なフィニッシュを演出する。