UKスイング上位ランカーへ「全米オープン」出場権
今季これまでを振り返る: 歴史的快挙
ラスムス・ホイゴーとリー・ウェストウッドは、ともに今季序盤の勝利でヨーロピアンツアーの歴史にその名を刻んだ。
新規シリーズ、UKスイング初戦の「ブリティッシュマスターズ」を前に、オーストリアでの2つのデュアルランキング・イベントでツアー再開が間近に迫った今、前述の2人による歴史的快挙を振り返って見ることにした。
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ラスムス・ホイゴーが史上3番目の若さでツアー制覇を達成
ラスムス・ホイゴーは今季2戦目の「アフラシアバンクモーリシャスオープン」をプレーオフの末に制覇し、ヨーロピアンツアー史上3番目の若さでツアー制覇を果たした。
当時ホイゴーは18歳271日だったのだが、これより若い年齢でヨーロピアンツアーを制覇したのは、17歳でツアー2勝を挙げたイタリアのマッテオ・マナッセロとニュージーランドのダニー・リーのみである。
18歳のデンマーク人選手は、18番でバーディを奪って通算19アンダーとしたことで、イタリアのレナート・パラトーレとフランスのアントワーヌ・ロズナーと並ぶ三つどもえのプレーオフを強いられたのだが、ヘリテージGCでのプレーオフ決着はこれが3年連続のことだった。
パー5の最終ホールで行われたプレーオフで、ホイゴーは最初の再訪で3.6mのイーグルパットを外すと、2度目の挑戦はバーディでロズナーと引き分け、プレーオフ3ホール目で同様の長さのバーディパットを沈め、3度目の正直でタイトルを物にした。
「夢が現実になりました」とホイゴー。「信じられないくらい素晴らしいですね。この若さでヨーロピアンツアーにてプレーするだけでも夢が現実になったようなものですが、今こうして勝者となったのは、驚くべきことです。言葉では説明できません」。
ホイゴーはヨーロピアンツアー出場わずか5大会目にして初勝利を挙げたことで、デンマーク人として最速でツアー制覇を果たした選手となった。なお、それまでは、ツアー15勝で2018年「ライダーカップ」欧州代表キャプテンのトーマス・ビヨーンによる24大会目の初勝利がデンマーク人による最速記録だった。
リー・ウェストウッドがアブダビでツアー25勝を達成
今季序盤、リー・ウェストウッドは首位の座を守り通す圧巻のゴルフで2020年「アブダブHSBC選手権」を制覇し、ヨーロピアンツアー25勝目を挙げた。
砂漠の決戦での最終日を1打差の首位で迎えたイングランドのベテランは、この日、一時的に首位に並ばれることはあっても、その座を譲ることはなく、「67」をマークして通算19アンダーとし、同胞のマシュー・フィッツパトリックとトミー・フリートウッド、そしてフランスのビクトル・ペレスに2打差をつけて優勝した。
この勝利により、ウェストウッドは4つの異なる年代の10年間(1990年代、2000年代、2010年代、2020年代)でツアー制覇を遂げた3人目の選手となり、ワールドワイドの勝利数を44に伸ばした。
「自分がこんなに年を取ったことが信じられない」と、ウェストウッドは1990年代、2000年代、2010年代、そして2020年代で優勝したことについての感慨を述べた。「勝つのはどんどん難しくなっている」
「試合に出て、まだやれることを証明し続けるのは良いことだね」
「1996年にスウェーデンで初優勝を果たした。その大会では3つの異なる10年間で優勝し、今週はここで優勝した。2020年代も自分の10年間にできるかもしれない」
この大会で「ロレックスシリーズ」2勝目を挙げたウェストウッドは、ヨーロピアンツアー25勝を果たした8人目の選手としてエリートクラブの仲間入りを果たした。彼以外では、セベ・バレステロス(50勝)、ベルンハルト・ランガー(42勝)、タイガー・ウッズ(41勝)、コリン・モンゴメリー(31勝)、サー・ニック・ファルド(30勝)、イアン・ウーズナム(29勝)、そしてアーニー・エルス(28勝)がこの快挙を達成している。