旅人ゴルファー「いま僕はラヒンチにいます」
もしかして天国?フィンランドの24時間ゴルフ事情
■フィンランドのゴルフ発祥地
さて、フィンランドで最も古いゴルフ場は、ヘルシンキ中心部から車で30分ほどのところにあるヘルシンキGCで、開場は1932年。ゴルフ場というよりは大きな公園といった佇まいで、クラブハウスのテラスで食事を楽しむ老夫婦や、愛犬を連れてコース沿いを散歩する人たちも数多い。コースは平坦でコンパクトだが、ホール間をセパレートしている木々は大きく、ティショットの置き場所を間違えるとすぐにスタイミーになってしまう。メンバーコースだが、ゲスト利用も可能。立地や雰囲気がすばらしく、ヘルシンキを訪れたら是非ともプレーしてほしいコースのひとつだ。
今回はフィンランド人のゴルフジャーナリストTeemu氏と、その親戚2人とプレーをした。この3人は年に一度、3人だけのコンペを実施していて、お手製の優勝カップまで用意して楽しんでいる。コース内には合計6ホールのティやグリーンが集まる、ロンドンにある大通りの名を冠した“ピカデリー”と呼ばれる一角がある。そこにある茶店でのんびりとコーヒーを飲みながら、それぞれの身の上話を拝聴した。けっして誰かに急かされるようなことはない。みなが他の組の邪魔にならないようにマイペースでプレーをしている。3人のコンペはそれなりにレベルが高く、自分はひとり蚊帳の外という結果だったが、Teemu氏は「君は最上位の日本人だ」と優しくフォローしてくれた。
帰り際にLoylyというサウナに立ち寄った。ここは海沿いにあって、レストランバーも併設されたオシャレな空間。サウナは男女混浴で水着着用だが、熱くなった身体は建物から続く階段を下りてフィンランド湾にダイブして冷やすことができる豪快な作りだ。サウナの温度は日本より熱く、水風呂(海)は日本より冷たい、というのが率直な感想だが、クセになる爽快さがある。ああ、思い出しただけでもまた入りたい。