52年ぶり日本開催「世界アマ」に勝みなみら6人が出場
勝、9打差発進にも諦めない「ゴルフは何が起きるか分からない」
2014/09/03 18:06
52年ぶりの日本開催となった「世界アマチュアチーム選手権」の初日、日本チームは松原由美が2アンダー、勝みなみが2オーバー、岡山絵里が6オーバーで回って、上位2人を採用するチームスコアではイーブンパー。9アンダーで首位に立ったカナダとは9打差の16位タイで、4日間の初日を終えた。
この日は軽井沢72ゴルフ東・入山コースをプレーした日本チーム。曇り空に時折霧雨が舞う肌寒い天候は、見えない重圧に苦しむ日本チームの心境を象徴しているかのようだった。
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10時35分に日本勢一番手としてスタートしたのは、チーム最年長の18歳・岡山。昨日までのワクワクも「スタート直前に緊張が来た」と、3番から3連続ボギーを叩くなど、10番を終えて6ボギーとスコアを落とした。
それでも、「前半は守ってばかりだった。後半はできるだけピンを狙おう」と切り替えると、11番以降は1バーディ1ボギーのパープレー。「調子は悪くないから、気持ちの持ち方。結果を求めずに、攻める気持ちを忘れずにやりたい」と好感触を掴んで、クラブハウスへと戻ってきた。
2番手でプレーしたのは、チーム唯一の「世界アマ-」経験者である松原だ。「緊張は多少あったけど何度も回っているコース。リラックスしようと思った」と、前半4番で4メートルを沈めてバーディを先行させると、8番でこの日唯一のボギーを挟むも、15番(パー5)で2メートル、最終18番では3メートルのバーディパットを沈めて、チームベストの2アンダー。「初日としては良いスタートが切れた」と、はにかんだ笑顔で応えた。
そして、チーム最後尾から100人近いメディア、ギャラリーを引き連れてのラウンドとなったのは勝みなみ。だが、この日はプレーが噛み合わない。3番ではグリーン手前のカラーからパターで2メートルオーバーさせてボギーが先行。5番(パー5)でバーディを取り返すも、6番(パー3)、9番とグリーンを外してボギーを重ねた。
後半はなんとかパープレーで回ったものの、前日目標として口にした4、5アンダーには遠く及ばず、がっくりとうなだれて苦笑いでのホールアウト。「うーん、よく分からないでプレーしていた感じです」と、本人もすぐに状況を把握することはできなかった。
「(最終ホールの)18番のセカンドもなんで左に行ったのか分からない。アプローチもパットもうまくいかないし、セカンドもなかなかピンに寄ってくれない。何をやってもうまくいかないというか、何をしているんだろうという感じでした」。
選手たちの心情を代弁したのは、阪口知子キャプテンだ。「みんな、見えないプレッシャーで金縛りのようでしたね」。
だが、日本チームのエース・勝は当然諦めてはいない。「(ワールドレディス)サロンパスで、10オーバー(初日82)から7アンダー(2日目65)をやったので、その時から“ゴルフは何が起きるか分からない”と思っている。明日も目標は高く持って臨みたいです」。
勝の目には、まだ希望の光が燃え続けている。(長野県軽井沢町/今岡涼太)