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2014年の誓い 新生・石川遼の戦い

2014/01/02 09:00

石川遼 新春ストーリー

一年前とはまったく違う。22歳で迎えた石川遼の新年の心境は晴れやかだ。再開直前の2013-14年シーズンの米ツアー。本格参戦してから2シーズン目の戦いに臨むにあたり「いまは不安がまったくない」と、きっぱり言う。

「もちろん、いつ何が訪れるか分からないし、その時に備えて常に危機感を持って練習している。ただ今は『(集中的に)特にこれを修正したい』というのも見当たらなくて。全部のクラブをバランスよく練習して備えておくというか…いきなり崩れたときのことを考えて練習している。調子に乗って『どんな打ち方しても真っ直ぐ行くわ!』みたいな感じだと、ドツボにハマる可能性があるんで。急に『あれ?』となる時が怖いですから」

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昨季は目標だったフェデックスカップポイントランク(および賞金ランク)125位以内の確保を逃し、入れ替え戦のウェブドットコムツアーファイナルズで、なんとか出場権をキープ。これまでの光に満ちたキャリアとは一線を画す戦いぶりだった。ひとつの壁を越えた石川の言葉には、空虚でない、実感のこもった自信が芽生えていた――。

ちょうど12か月前、夢の米ツアーのシード選手となった2013年シーズン。しかし周囲の希望とは裏腹に、石川は不安の真っただ中にいた。クラブ契約も一新し、拠点を海外に構えて環境は様変わり。だがそれ以上に悩ましかったのが、体の状態。持病の腰痛から解放される日が無かったことだ。

昨年1月の渡米前、石川は日本国内で精密検査を受けた。

「左の股関節の外側が疲労骨折になりかけていた状態。腰よりも左の股関節の方が危ないって(医師に)言われていたんです」

長時間同じ姿勢をとることができず、練習もままならない。その苦い記憶は、当時を昨日のことのように振り返られるほど石川の頭には鮮明に残っている。

「骨を支える筋肉がだいぶ弱かった。骨をいきなり強くするのは難しいので、本当は試合に出ないで、3か月くらいトレーニングで筋肉をつけるという話もありました。でも自分としては、1月の開幕から出たい気持ちがあったんで・・・。試合をやりながら、トレーニングするしかなかった」

「(股関節の)骨と骨の間が狭くなっているのが僕の症状。それを拡げる作業を1年間やってきた。それがジャンプしたり、走ったりすることで(感覚が)詰まったりする恐れがある」

現状についても「まだ、続けて思いっきり走ることは出来ない状態。どうしても地面から突き上げられる感覚が、腰の骨を圧迫してしまう」と言う。

しかし、10代の頃の成長曲線と比例する単純なパワーアップのためのトレーニングとは違う、ただ、ゴルフのスイングをするためだけの、地道な鍛錬は実を結んだ。

「スイングにはまったく支障が無い状態になった。今は半年ごとに(帰国した際)MRI検査をするようにしているんですけど、この前は先生にビックリされた。すごく負担がかかっていたスイングを改造したのが成果として出ていて、腰の筋肉もついてきた。(故障してから)今までで一番いい状態になっています」

石川遼 新春ストーリー

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