名解説者が予想するアッと驚く注目の大穴選手は?/全英オープン
戦いの舞台 カーヌスティG.L.を徹底解剖/全英オープン
カーヌスティ攻略は上がり4ホールでのパーセーブが必須だ!
今年で第136回目を迎える「全英オープン」の会場は、スコットランドのカーヌスティゴルフリンクス。16世紀からあるこのリンクスコースはパブリックとなるが、ここでは過去6回「全英オープン」が開かれている(1931年、1937年、1953年、1968年、1975年、1999年)。前回開催となった1999年は「全英オープン」最長の距離設定(7361ヤード)に加え、膝まで伸ばした深いラフや強い風のコンディションも難しく平均スコアは78.31と多くの選手が苦しんだ。
中でもセルヒオ・ガルシア(スペイン)が初日に「89」を叩いたり、初日に単独トップだったロッド・パンプリング(オーストラリア)が第2ラウンドで「86」を記録して予選落ちを喫してしまった。2日目を終えた時点の予選通過ラインも12オーバー。しかし、1999年の「全英」といえばなんといってもプレーオフの末、優勝したポール・ローリー(スコットランド)よりも1ホールを残して3打差のリードを守れずに18番でトリプルボギーとした悲劇のジャン・バンデベルデ(フランス)が思い出される。そのバンデベルデは今シーズン春先から原因不明の病気で、英国で行われた国際最終予選で本選出場を狙っていたが大会前に棄権を表明。今年は出場資格を得ることができずに欠場となる。
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カーヌスティには3つのコース(チャンピオンシップ、バーンサイド、ブッドンリンクス)があるが、トーナメントが開催されるのはもちろんチャンピオンシップコースとなる。前回開催時と比べると距離は60ヤードしか伸ばしていないのと、ラフも前回ほど伸ばさないということなので1999年大会よりはスコアに苦しむことはないという意見もある。しかし、方向や強さが変わりやすいリンクスランドの風は予想できない分、油断は禁物だ。米ツアーを主戦場としている選手は8年ぶりとなるが、欧州ツアーの選手は毎年10月に行われる「アルフレッド・ダンヒル選手権」の使用コースとして(ほかにセントアンドリュースとキングスバーンズの3コース使用の大会)慣れている要素はある。
注目のホールは上がりの4ホールだろう。15番は472ヤードのパー4、16番は248ヤードのパー3、17番は461ヤード、18番は499ヤードのパー4となる。バーディチャンスホールは、14番のパー5(514ヤード)以降はないのでどのようにしてパールートを探し、我慢強く耐えていくことができるかが優勝トロフィーの「クラレットジャグ」への道となる。
【コース情報】
グリーン:ベント芝65%、赤フェスキュー芝20%、メドウ芝15%
フェアウェイ:主にフェスキュー芝、メドウ芝もあり
ラフ:多種のフェスキュー芝、ベント芝、ほか多数