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25歳・平尾名芳子がプレーオフを制す

風こそ比較的弱かったが、真冬のような寒さ。悪コンディションの中、さすがに簡単に逃げきらせてはくれなかった。予想では高校の先輩・高村亜紀との同窓対決と思われていたのだが、高村は78と崩れ、同じ組の新人・榊原智もやはり78の大叩き。目の前の目標を見失ってズルズル貯金を減らした平尾名芳子を下から追いこんできたのは、これも新鋭・大場美智恵。アウトで一気にスコアを3つ沈める急迫を見せて並び、プレーオフにもつれこんでしまった。

追い込んだ大場美智恵が有利かとも思われたが、しかしプレーオフ1ホール目、バーディを奪った平尾名芳子がついに初優勝。去年の富士通レディスでの逆転負けの雪辱をはらした。
「ラウンド中はずーっとシビれてました」という平尾名芳子。「でもプレーオフのバーディパットはあまり考えずにスーッと打てました。ちょっと弱くて、入れ!というより届け!という感じだったんですけど・・・。入った瞬間は泣きましたね。久しぶりに、泣きました」

カップインの瞬間、苦しかったこと、辛かった練習の事が脳裏をよぎったという。とりあえず4月の予選会に出なくてもいいことが嬉しいとも言う。「自分のところのゴルフ場(ホームコース)で勝てたのがすごく嬉しかったです。父と親戚の人がたくさん来てくれました」 ついでに「欲張りかもしれないけど、今年中にもう一度、勝ちたいです」

大場美智恵はプレー中、自分の位置が分からなかった。「速報ボードが16番にしかないんです。どうなってるのか、ずーっと気になっていたんですが、16番で見て初めて1打差になってるのを知りました」
「プレーオフの平尾さんの4メートルのバーディはもしかしたら・・と思いました。でも仕方ないですね。悔しいけど向こうがバーディなんだから、しょうがないです」

それにしても平尾名芳子は25歳。大場美智恵は去年初勝利の26歳。プレーオフにこそ加われなかったが1ストローク下にも去年初優勝の25歳・坂上晴美、そして今年優勝は間違いないと見られている韓国の20歳・韓煕圓。売り出し中の若手選手がみごとなくらい顔を揃えた。これらのメンバーが今年は台風の目になる可能性大。今シーズンも、面白くなるかな。

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1999年 再春館レディース



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