<こちらの44歳もまだまだ元気・・・! 桑原克典の生きる道>
1998年 日本プロゴルフ選手権
期間:05/14〜05/17 場所:グランデージGC(奈良)
混戦の中から深堀圭一郎が抜け出す
ウォーターハザード絡みのグリーンに加えて深いラフの難しいコンディション。その上、3日目は方向の定まらない強風が吹き荒れ、方向性と距離のジャッジメントを狂わせる。選手たちは苦しみ抜き、まさかというようなスコアが続出した。横尾要は77、尾崎直道も77、中島常幸は79、倉本昌弘は83。90叩きの選手まで出た。
前日首位の葉彰廷は2打の後退。4位だったフランコは78を叩き、しぶとさには定評ある奥田靖己は76とスコアを崩して後退。そんな混戦模様のなかで若い深堀圭一郎がスコアをふたつ伸ばして単独首位に立った。
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深堀は76年77年とそれぞれ1勝。しかし年間1勝どまりのプロではなく、もう少し勝ち続けてもおかしくはない。乱暴な言い方をすれば、去年、あの日本プロに勝って一気に自信を得る前の丸山茂樹のような雰囲気がある。公式戦に勝つことで、大きく化けそうな気配がある。
深堀本人は「耐えたゴルフ」と言う。「途中でボードを見たら自分が上にいることを知った。萎縮しそうになった」とも言う。「でもみんな死に物狂いでプレーしてますからね。萎縮するようなゴルフじゃダメです。難しいコースなんですから、気持ちだけは負けないようにしないと」
ジャンボも深堀を「切れのいいゴルフをする。風があっても思い切りのいいゴルフでスウィングのリズムが変わらないな」と評価。「彼のような選手がある程度継続してツアーを引っ張っていくようになれば、他の若い選手も変わると思うよ」
2打差の2位グループには爆発男小達敏昭が珍しくガマンし続けている。この人が持続力を得たら天下一品。そして定番ジャンボ尾崎ももちろん控えている。明日もまた混戦必至の展開になりそうだ。